連署・加判
手野市にはほかのところにはない独自の役職名がある。
それが連署と加判の2つの役職だ。
元々は砂賀藩にある役職であり、それが金元藩に引き継がれて、後々手野市へと受け継がれたものである。
江戸時代には連署も加判も2人ずついるのが常であり、それぞれ1か月ごとの交代制であった。
明治以来、町村制施行以後は手野村や金元村といった複数の村において連署が1名置かれた一方、加判は手野村にのみ1名置かれた。
通常は副村長格の人物がこれらの役職に就くことになっていた。
戦後には手野村から手野町、そして手野市へと連署と加判の役職が引き継がれていくことになる。
現在では、副市長が2名おり、総務担当副市長は連署、会計担当副市長は加判とされている。
さらに、この2人とは別に、手野市立公文書館館長も連署となっている。
通常新たに作られた条例等において市長の外に署名がいる場合には連署が担当となる。
ただし、市長が公務等で不在の場合や緊急の場合には加判と連署、それぞれが署名することにより緊急に公布施行することができるとされている。
なお公文書館館長については、受け入れている公文書が真正であることを証するために署名、捺印が必要であるため、連署の役職が就けられている。