流れ分かってる王様
「さてと、100年に1度だけ出来る異世界召喚をするかの!
まさかわしの代で異世界召喚が出来るとは、楽しみだな!」
「王様、準備が整いました」
「よぉし!早速召喚してくれ!」
「御意」
魔法陣ピッカーン
「あれ?なんだここ?トラックに轢かれたと思ったら…
まさかあのトラック!異世界トラックだったのか!?
ってことは俺!異世界の主人公に選ばれたって事か!!
俺が貰ったスキルは…なにこれ……」
「王様、こちらが今召喚した者のスキル名です」
「……オッケー、じゃあ君追放で」
「ちょちょちょ待って待って!!早い早い!まだ開始5秒も経ってないよ王様!!」
「君たち異世界人をこの世界に召喚する時、何かスキル貰えるじゃん?
それで?君のスキルは?」
「……鉛筆削り」
「追放で〜」
「だから早いって!!!
分かるよ!雑魚スキルだから追放されるのは分かるよ!
そーゆーもんだもんね!」
「あー待って待って、勘違いしないでね!追放って言っても
『希望の追放』だから!」
「どんなパワーワード!?!?」
「雑魚スキル追放しておくとさぁ、なんか分からんけど
最強になって帰ってくるじゃん?
それよ〜!」
「どれよぉ」
「多分この後の流れで、わしの国
破滅すると思うんだけど、最終的に世界が平和になれば
わし的にオッケーだから、良んじゃない?」
(うわぁ、なんか気持ちよく無双出来なさそう…)
「最後まで嫌な奴で居てくださいよ!」
「デテイケ コノザコスキルガァ!」
(うわぁ!言い慣れてない!…いい人なんだな)
「あなた自分を犠牲にしちゃうタイプだ!!」
「ワカッタナラ サッサト デテイケェ!」
こうして、俺は待ちに待った異世界召喚の主人公から
外された…
「ってかこの『鉛筆削り』ってどんなスキルなんだよ
おっ、スキルの説明が見れるじゃん!どれどれ」
スキル名:鉛筆削り
効果:鉛筆を削る事の出来る機械を召喚する
スキルアップまであと『4レベル』必要です
「今の俺が1レベルだから、あと4レベルでスキルアップか
ってかスキルアップって何?
まぁいいやとりあえず、レベル上げよ」
「よぅ兄ちゃん、今城から出てきたよな。何者だ?」
(もっもしかしてこの人、異世界転生あるあるの
色々説明してくれるおじさんじゃないか!?)
「俺はついさっきこの世界に召喚された者でな
まぁ、ぶっちゃけて言うと、異世界人?」
「兄ちゃんそりゃ本当かい?
実は俺のじいちゃんも異世界人に会ったことがあるんだ!」
(この人、先祖も異世界の案内人してたのか!)
「まぁそういう訳で、この世界について何も知らなくてな
色々教えてくれると助かるんだが」
「あぁいいぜ、この世界はな……」
こうして俺は異世界の案内人おじさんから
この世界について色々教えてもらった
まとめると
異世界人は魔王を倒す
と言う建前で召喚しているだけで、
別に魔王も悪さをしてないし、なんなら
魔王も世界の治安を気にしているらしい
じゃあ何故召喚するのか?
この国の初代王様が神とか言うやつと交渉したらしい
100年に1度だけ異世界召喚すると言う交渉を…
正直意味は分からない
異世界人が辿るルートは
冒険者になって、冒険者ランクをあげる人も居れば
生産者になって、好きな物を作る
など、本当に好きに生きても良いみたい
スキルアップとは
この異世界でスキルを持つもの自体が少ないらしく
あまり分かっていないが、聞くところによると
スキル自体が強くなるらしい
倫理観はもともと居た日本と近しいみたいなので
俺からしたらすごしやすい
「さて、とりあえずレベルを上げるかぁ
あの案内人に教えてもらった狩場に行くか」
「それで?この『鉛筆削り』ってどうやって使うんだ?
まぁとりあえず口に出してみようか」
「スキル『鉛筆削り』!!」
ポンッ
「…………はあ??まじの鉛筆削りじゃん
これでどーすんの?
どーやって敵を倒すの?
まじのクソスキルじゃん!ふざけんなよ!」
そう言って俺は鉛筆削りを投げた
バコンッ
…岩が……砕けた………
「なんだこれ!?はぁ?もしかしてこーやって使うのか!?
と、と、と、とりあえず敵に投げてみよう!
ちょうどいい所にゴブリンが!
スキル『鉛筆削り』!!
良し、おぅらぁ!!」
バコンッ
…ゴブリンが……爆ぜた………
「はぁ!?つっよ!なんだこれ!たっのしー!」
そうして俺は鉛筆削りを投げまくった
てれれれってってってー
「よぉし、これでレベル5になったな
スキルアップはどうなった?」
スキルアップ
鉛筆削りから木材削りへ
「木材削り?なんだこれ?
スキル説明を見るか」
スキル名:木材削り
効果:木で出来ているものを削ることが出来る
スキルアップまであと『5レベル』必要です
「木で出来ているもの削る?
とりあえず使ってみよう
スキル『木材削り』!!」
・ ・ ・
「何にもならねぇじゃねえか!
…もしかして対象が必要なのか?
試しにこの木に向かって使ってみるか
スキル『木材削り』!!」
シャッ
「木が…削れた…と言うより消えた…
このスキル、イメージが必要何じゃないか?
どう削るのかって言うイメージが
とりあえず試してみるか
スキル『木材削り』!!」
シャッ
「おぉ!イメージ通り削れた!
これは便利だけど難しいスキルだな
…で?どーやって敵を倒そう
鉛筆削りが使えないからなぁ」
ポンッ
「えっ?鉛筆削り出たんだが…もしかして
スキルアップしても前のスキルって使えるんじゃ
ってか今スキルの使用を宣言しなくても出たよな
……木材削り」
シャッ
「…出来た。もしかして……」
ポンッ
「まじかぁ、脳内でスキルを念じるだけで使えるのかぁ
もう少し早く知りたかったわぁ
まぁでもこれで敵を倒せるからいいや」
こうして俺は、ただひたすらに敵を倒し続けた
余談だが、スキル『鉛筆削り』で敵を倒すと
敵が爆ぜるので素材は獲得出来ない
てれれれってってってー
「やっとレベルアップしたよ
次のスキルはなんだ?」
スキルアップ
木材削りから石材削りへ
「なるほどね、このパターンかスキル説明表示」
スキル名:石材削り
効果:石で出来ているものを削る事が出来る
スキルアップまであと『10レベル』必要です
「これも木材削りと同じだろーな」
カタンッ
「だよねぇ!とりあえず日もくれて来たし街に帰ろう」
街に向かって歩いていると、夕方なのに
負けじと赤く光る城があった
「へぇあの城、この時間になったらライトアップするんだ、
でも夕方に赤のライトアップって見ずらくね?
…え待って待ってこれ城燃えてるくね?
え?確かに王様この後の展開がぁ、とか言ってたよ!?
俺もそうなるんだろなぁ…とか思ってたよ!?
でもさ、それにしてもさ、早くない!?」
城に近付く度に強く臭う火事の匂い
そして人々の悲鳴、ひたすらに燃え続ける城
「嘘だろ…あの王様地味に良い奴なんだよなぁ
はぁ…助けに行くか!!」
こうして俺は、王様を助けるため 城へと走った
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じゅんいちろうの1人演劇部屋さんのショーツ動画を簡単に小説化してみました!
非公認なので、なんか言われたら消します笑
ちなみに普通にこの人のファンです笑