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新たな人物

前の投稿からどれくらい経ったのでしょう?



「で?話す気になった?」

「ふん、アズヌの手下なんかと話したくありません。」

フェルス君は不貞腐れたような態度で目を逸らした。

まだ手下と勘違いしてるのか…

でも、手下じゃないっていう証拠もないんだよなー。

一応初めて会った異世界人だからこの世界の情報とか知りたいんだけど。

「……そもそも人と会ったのが初めてだって言うのにハードすぎる。」

「え?」

俺がボソッと呟くのを聞いていたのかフェルス君は驚いた様な顔で俺の顔を見てきた。

「……確かにこの人に他人の魔力が一切感じられない。しかもポーションの魔力さえない?

そんな事あるんでしょうか?魔法を使っているのにポーションを使った事がないなんてそんな事ーーならこの人はアズヌの手下ではない?」

そして、ぶつぶつと喋り出した。何事?

「あのーちょっと急に考え事するの辞めてほしんだけど。」

「はっ!すいません。」

ん?急に丁寧になった?

「いや、それは良いんだけど、魔力が何ちゃらって言ってなかった?フェルス君。」

「あ、はい!魔力は一人一人に特徴があります。そして、同じ特徴の魔力は存在しないんですが、他人に魔法をかけられたり、ポーションを使用する事で他人の魔力が自分の魔力に混ざるんです。しかし、貴方には他人の魔力が感じられないんです。ですから、貴方は自分意外の人に会ったことがないのでアズヌの手下ではないと言う事になります。」

あ、だから自分の勘違いって分かって急に丁寧になったのか。てか、ポーションってあるのか。

「本当に申し訳ない。あんなに失礼な事をとってしまって。何てお詫びをすれば良いか。」

勘違いしやすいのか分からないけど、根は善人だな。

とりあえずここからださないとだな。

「別にそこまでしなくても良いけど。とりあえずそこから出すよ?」

「はい。ありがとうございます。…そう言えば貴方のお名前は?」

「あ、そうか言ってなかったな。俺はルナイク・ユーシアだよフェルス君。」

「ルナイクさんですか。わかりました。あと、呼び捨てで良いですよ。」

「分かった。じゃ、フェルスを引っ張って出すから手あげ「フェルス!!!!!」て?」

フェルスとの問題を解決させたのにまた、面倒事?



───ハーブル教会。

それはこの世界の神と言われる女神テュケートを崇めるこの世界の人々が入信する大教会である。

そしてその教会のトップであるユネカ教皇は礼拝堂にいた。

「テュケート様今日も我々をお守りください。」

ユネカ教皇は神聖な者に与えられると言われる、銀髪を光らせながら胸の前に手を合わせ祈った。

するとそのとき、礼拝堂の扉が勢いよく開いた。

「ユネカ様!大変です!」

それは枢機卿の一人ミナスであった。

「落ち着きなさい、ミナス枢機卿。この神聖なる場所にその様な態度ではいけません。」

ユネカ教皇はミナス枢機卿をなだめた。

しかし、ミナス枢機卿の態度は変わる事はなかった。

「教皇!それどころではないのです!アレが生まれたとの事です!先程、魔法協会から知らせがきたそうです!!」

それを聞いたユネカ教皇は態度を一変させ顔を青くさせた。

しかし、彼は息を深く吸い自身を落ち着かせた。

「分かりました。これから忙しくなりますよミナス枢機卿。まずは各国に連絡を。」

「はい!私が伝令を務めてもよろしいでしょうか?」

「いいでしょう。その方が王達もすぐに理解してくれると思いますから。」

「では、私はこれで!」

ミナス枢機卿はユネカ教皇に深々と礼をし、走り去っていった。

そんなミナス枢機卿の後ろ姿をみてユネカ教皇はボソッと何か呟いた。

「………今回は上手くいくと良いのですが…」

________________________________________


───おいおい!

フェルス君と漸くまともに会話出来ると思ったら、邪魔すんなよ!

「てめえ!!!!」

「おい、まて!サダ!」

フェルス君の名を叫ぶ声が聞こえた瞬間後ろでフェルス君が焦った声をあげた。

すると直後前方から何かが飛来してくると同時に人が現れた。

俺はその攻撃を避け、攻撃源であるそいつを見た。

「でっっっっか‼︎」

俺に遅いかかってきた奴は身長2メートル少しの筋肉ダルマのような強面の男だった。

うん、ぶっちゃけ俺より盗賊みたいだ。

本当にフェルス君の仲間か怪しいぐらいだ。

武器は……何故フライパンなのかわからないけど。

ここはフェルス君に説明してもらおう。

と俺は後ろを振り返る。

「気絶してる!?」

え!?なんでだ?と思ったら、頭にたんこぶ出来てる。そしてその近くにはフライパンが落ちていた。

…もしかして、さっきこいつが投げたのはフライパン?いや、本当に何故フライパン!?

俺が一人で困惑していると筋肉だるまが怒っていた。

「何で避けんだよ!お前が避けたからフェルスに当たっちまったじゃねえか!」

理不尽すぎる。

こいつは説得出来なさそうだな。

だから俺は当たり前のことを言った。

「お前こそフライパンを投げんじゃねえよ!」

感想やブックマークなどしてくれると幸いです

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