現地人との遭遇からの〜
すいません大変長らくサボっていました!
「僕の白兎に何をする気だ?」
「え?」
不意に後ろから声をかけられた。
しかも、気配察知が反応していなかった。
という事は後ろに居る人物?は相当の強者?
俺がただ弱いって可能性もありるけど。
というかこれが初めての現地人遭遇なのでは?
人でなかったとしてもコミュニケーションがとれれば嬉しい。
「おい!聞いているのか!そもそも貴様は何故この森に居る!?誰の差し金だ!」
ん!?警戒されてる?この人、命を狙われる程くらいが高い人とか何かなのか?
もしかしてこの森この人の私有地!?
そしたらまずい!
ここはとりあえず謝罪しなければいけないな。
「いえ、失礼しました。この森に入ってはいけないとはつゆ知らず申し訳ありま───」
俺は謝罪しながら後ろを振り返ると、コスプレをしたようなイケメンの青年が俺に向かって弓を構えていた。
わぉ、俺を殺す気満々じゃん。
って言ってる場合じゃない!
俺は君にそこまでされるようなことはしてないと思うんだけど、この世界ではアリなん?物騒すぎだろ!
「何をふざけたことを!しらばっくれるな!白兎が目的できたんだろ!くそっ!この森にいれば大丈夫だと思ったのに!」
青年が、こっちをとても睨んでるんですけど俺誰かに勘違いされてない?
「えーと俺はただ水を飲みに来ただけなんだけど?」
「嘘をつけ!そんな事のために『悪魔の森』とまで呼ばれる森の最深部まで来るはずがないだろう!死ねえ!アズヌの手下!」
ここ悪魔の森って呼ばれてるのか…ってまず、青年が俺に弓を射ってきてるんだけど!
アレは絶対スキル持ってる!
「アズヌって誰だよてかお前が誰だよ!」
「まだ、惚けるつもりか!アズヌの手下が僕の事を知らないはずがないだろう!僕はフェルスだ!」
いや、本当に,知らないし、フェルスなんて名前初めて聞いたよ!
話が噛み合ってないぞ!
「はぁ、しょうがない」
俺は短剣を抜き、構える。
話を聞かないんだったら聞かせるまでだ!
「とうとう本性をみせたな!」
いや、お前が攻撃してくるからだろうが!!!!!
こうして、初めての現地人の遭遇から戦闘が始まったのだ。
「喰らえ!『風花』」
「ふぇ?」
フェルス君が矢を放つと矢は分裂し、風を纏って高速回転し始めた。
「そんなこと出来るのか!?なら『土城壁』!」
俺は咄嗟に地面に手をつけて土の壁を作った。
忍者では無いんだけどな。
「ふふ、僕の矢はその程度ではー何っ!?」
矢は土城壁に突き刺さり止まった。
「矢を防がれたのがそんなに驚くことか?」
まぁ、正直焦りまくってたけど。
「クソ!まだだ!」
フェルス君は何回も俺に矢を放ってくるが全て俺の魔法によって防がれる。
「チッ、白兎!ごめん君の力を貸してもらうよ!」
フェルス君の声掛けに水を飲んでいた兎が反応し、耳に光を纏った。
その光はそのままフェルス君に向かい、包んだ。
バフ系の魔法か?
「お前等が喉から手が出るほど欲しがっている白兎の力、ここで見せてやる!」
「え?欲しがってないですけど!」
「五月蝿い!『風刄矢十式』!」
フェルス君がそうさけんだ瞬間カマイタチのような矢?(もはや矢では無い)が俺の視界を埋め尽くした。
バフでこれ程変わるっておかしいだろ!!!
───むりむり!!
こんなの防ぎようがないだろ!
「くらいなさい!」
フェルス君の声と共に宙にとど止まっていた矢が一斉に襲いかかって来た。
「ぎゃあああぁぁぁぁ『土遁の術』!」
俺は咄嗟に適当に唱えた『土遁の術』で地下に身を隠す。
しかし、矢は地面を抉りながら俺の事を追いかけてくる!?!?
「追尾機能付きのミサイルかよ!」
でも、威力もスピードも徐々に落ちて来ている。
このまま『土遁の術』で潜って逃げていけばフェルス君の足下に出れる!
「おらぁ!リアル墓地のアンデットだぞ!」
「ひぃ!いつの間に!?」
フェルス君はそのイケメン面を引き攣らせ、驚く。
「捕まえたぁ!」
俺は地面から顔と手を出した状態でフェルス君の足首を掴んだ。
「くっ!離しなさい!」
フェルス君が慌てながら俺の手を蹴り払おうとしてきた。
「離すかぁ!て、おい!やめ!蹴るな!砂が顔に!」
そこまで痛くないけど鬱陶しい!
このままじゃ会話することすらできない。仕方ない。
「埋めるか」
「え?ちょっと待ちなさい!今なんて言いましたか!?」
「んー詠唱は何にするか。」
「無視しないでぇ!」
ストーンバインドは足を拘束するだけだから此処はもうシンプルに………
「おい!何とか言いなさい!」
「五月蝿いなぁ。もう、『トラップ』でいいや。」
「な、急に地面が泥みたいに……!?」
よし、今のうちに俺は地面に出るか。
「くっ!貴方なぜ呑気に地面から抜け出してるんですか!鼻歌まで聞こえるんですが!」
フェルス君は必死に俺の『トラップ』から抜け出そうとするが蟻地獄の様に、もがけばもがく程フェルス君は沈んでいき、最終的に顔から下まで埋まってしまった。
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