3話
健司「ここに来て、楽しめない高校生はいない...
大人から子供まで楽しめる夢の国!ディズニーランド!
さあ!どうだ!楽しいだろ!」
香織「よくこの限られた下校時間でここに来させようと思ったね。」
健司「あー...まあその楽しいことを見つけるっていう話だったから...嫌だった?」
香織「別に。でもここには一度来たことがあるの。」
健司「高校生の時に来たのか?」
香織「いや、もっと小さい頃。小学生の頃に家族で一緒に来たんだ。」
健司「おお!じゃあ思い出の場所じゃないか!」
香織「でも全然楽しくなかった。こういうのが楽しいんでしょ?ってディズニーランドから言われてるみたいで、嫌だった。」
健司「えぇ...なんだそれ。ディズニーランドに来るやつでそんなこと思う奴いないぞ。」
香織「家族と一緒にテーマパークに来る人はこういうものが好き、高校生はこういうものが好き、男の子はこういうものが好き、女の子はこういうものが好き....強要されているみたいで嫌。」
健司「おいおい、別に強要してるわけじゃねぇだろ。ただそういう人が多いから出来るだけ多くの人が楽しめるようにと思って...」
香織「わかってる。そんなのわかってるよ。でも皆が面白いと思うものを面白いと思えないと、変わった子だって思われ...いやもうこの話はいい!友達でもなんでもない佐藤君に話すようなことじゃない!私はディズニーランドは好きじゃありませんでした!佐藤君の失敗です!もう時間なので帰ります!」
健司「え?おいちょっと待てよ!」
早々と香織は帰ってしまった。
友達でも何でもないとは酷い言われようだな。それに何だ?今までずっと無表情だったのに急に怒り出して。何かあったのか?...