告白の返事と友情
丁度いいタイミングが訪れたわ.
あたしは,大福くんから受けた告白の返事をすることにした.
こんなことは,少しでも早い方がいいだろうし.
\("・ω・`)へ「大福くんごめん,あんたとはつき合えない.
あ,でも細川さんは関係ないよ.もしあたしが
ホントに大福くんとつき合いたいって思うなら
そう言うよ.いくらあの玉紗さんがお金持ちの
お嬢様でも,運転手が柔道五段でも,あたしは
遠慮なんてしないで,絶対にそう言うからね」
へ(`・γ・´)ノ「分かったよ.それでこそ浅井だな.オレ少し
迷ってたんだ.このままプロのサッカー選手を
目指す毎日でいいのだろうか,なんてことをな.
だが取りあえずスッキリできた.これで今から
また練習に打ち込めるぜ.ハハハハ」
北琵琶学園の中等部で,サッカーは大福くんが一番うまい.
三年生を含めてもね.皆がそう言っている.
そんな彼でも迷うことがあるのね.
それも無理はないことかな.
プロ入りが保証されている訳ではないもの.
大福くんはカバンを肩に担いで,教室から出ていく.
トシヨンが,あたしのすぐ近くまで歩いてくる.
へ('""∵""`)/「オチャコ,どうして断ったの?」
今の話,あんたにもバッチリ聞こえていたのね.
あたしはね,玉紗さんには対抗できる.
でもトシヨンには負けちゃうから.
\("・ω・`)ノ「これでいいの.あたしと大福くんじゃ似合わ
ないから.トシヨンみたいに優しい女の子が,
あの男にはふさわしいのよ.ね?」
へ('""∵""`)へ「えっ,わたし!? そ,そんなのわたしだと,
もっと似合わないよ.わたしのことなんて,
なにも気にしなくてよかったのに……」
ああ,なんていい子なのだろうか,このトシヨンは!
\("・ω・`)ノ「ねえトシヨン,あたしはこれからもずっと,
ずっとずっと,あんたの親友でいるからね!」
へ('""∵""`)/「うん,わたしもそうだよ,オチャコ!」
手と手を取り合うあたしとトシヨン.美しい友情.
なんだか涙が流れてきちゃった.鼻水も一緒に.