プロローグ
週1~3ぐらいのペースで上げていければと思います。
_これが俺達からのクリスマスプレゼントだ。自分の周りで何か起こったとき、自分の力ではどうしようもないことが起きたとき、それはお前の力になってくれる。
もし使うときは横にあるボタンを押せ。そうすれば使える。
使うときが来ないことを祈るが、一度使ったら普通の生活には戻れないと思え。
頑張れよ_
この言葉が書かれた手紙とブレスレットのような物を置いて、俺の両親は死んだ。
クリスマスの朝、通勤中に車にひかれたと聞いた。
それからしばらくの間俺は、生きる意志を持つことも、本心から笑うこともなくなった。
テレビを見ても、本を読んでも、人と話しても、いつも、いつも、いつも、乾いた作り笑いを浮かべるだけだった。
次第に周りからも人がいなくなった、ただ一人を除いて。
どれだけ突き放そうとしても、どれだけ嫌われるようなことをしても、そいつはいつも笑顔を浮かべて俺に関わってくる。
そしてそいつは言った。自分だけが背負い込むのではなく、誰かを頼ってもいいと。その言葉に対して俺は問いかけた。
_「なら俺は、お前を頼ってもいいのか?お前は俺の前からいなくなったりしないのか?」_
_「当たり前だよ。私と君は友達でしょ?」_
その言葉を聞いて俺は泣いた。
そいつはそんな俺を慰めてくれた、優しい言葉で。
_「ありがとう」_
そんな言葉を言った俺は笑っていた。作り笑いなんかじゃなく、本心から。
そいつはそんな俺を見て、本心から喜んでいた。
それが嬉しかった。たまらなく嬉しかった。
だから俺はそいつのおかげで本心から笑えるようになった。
_「なぁ、お前の名前、覚えてないから教えてくれよ」_
_「私の名前は浅葱 希美、よろしくね、翡翠 祐介君」_
もう大切な人は失いたくない。
こいつだけは俺が守り抜くんだ。
そのためなら地球や、人類がいなくなってもいい。
そいつらは俺に希望なんて与えてくれないのだから
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。面白いものを届けられるかはわかりませんが、努力はいたします。是非これからもよろしくお願いします。