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第97話:航空技術者は無人機とするために有人にせざるを得なくなる

「信濃技官。多段式ロケットを作ろうとする場合現用技術による制御機器のために必要な電線の数は莫大です。重くなってしまって不可能に近いですよ」

「やはりそうですか……」

「というか、そんな小説に出てくる架空の産物のようなものを本気で作ろうというのですか」

「私は本気です。現に第三帝国はそれなりのものを作り始めている」

「我々は電気メーカーゆえにエンジンについてはよくわかりません。きっと信濃技官のことですから実用化できるのでしょう。ですが根本をなすシステムは考え直すべきかと」

「わかりました。もう少し考えてみます」


 今回ばかりはさすがの京芝も何を考えているだろうとばかりにこちらのプランを否定した。


 俺自身、自信がないような態度で問いかけたのも良くなかった。


 確かに彼が述べる通り、この年代で宇宙そらを目指すなど突飛すぎた話ではある……


 皇暦2600年5月1日。

 第三帝国が北ユーグへ侵攻し北はヤクチア、南は第三帝国に包囲される状態となる。


 皇国はようやく量産が軌道に乗った新鋭兵器を数多く投入。

 ここにきて数が揃い始めたキ47二型がその真価を発揮しはじめる。


 第三帝国最大の誤算は百式襲撃機。


 現時点で3号戦車を主軸とする第三帝国にとって3号戦車より装甲が厚い4号戦車すら破壊しうる襲撃機はまさに脅威であった。


 だが脅威化した最大の理由は襲撃機の性能だけでなく通信能力の向上にもある。


 先行量産されたNUPの通信機器は地中海協定連合軍へ優先的に供与され陸と空が連携できるようになった。


 しかも空は早期警戒網を構築できる航空機もある。


 姿を隠して進軍してもその部隊規模を丸裸にされた第三帝国は蹴散らされ本来ならばとっくに白旗を揚げている北ユーグは耐えていた。


 これが9日後から始まるであろう電撃戦にどれほど影響を与えるかはわからない。

 だが少なくとも皇国には機動戦を行うために必要な空の魔物がいる。


 まずは耐える。


 第三帝国は継戦能力がない。

 消耗戦において有利なのはこちら側。

 NUPの支援が多少あったとてそれは変わらない。


 その間に戦況を変えうる新鋭兵器を矢継ぎ早で投入するしかない。


 中型滑空機ク1、深山、駆逐戦車、装甲兵員輸送車……そして影打たる重戦闘機と真打たるジェット戦闘機。


 皇国で開発中のこれらだけでなくNUPが開発するバズーカ類などは必要だ。


 ここにさらに一石を投じる存在としてロケットを考えているが、京芝の技術者はこちらの考えたプランを無謀であると主張した。


 現状の技術で皇国から打ち上げてモスクワまで飛ばすロケットなど無理だ。

 例え先端にくくりつけた爆薬を1tとしても不可能。


 しかし方法としては1つある。

 アペニンまたは王立国家から打ち上げる方法。


 片道切符でいいのだから、3000km飛べればいい。

 しかしその3000kmすらV-2の6倍。


 馬鹿げているといわざるを得ない。


 長距離弾道ミサイルの射程距離はV-2の技術を用いたことで、NUPとヤクチア双方が約20年後の時点で8000km程度の射程で飛ぶものを打ち上げている。


 これは双方共に1.5段式と呼ばれるもの。


 仕組みとしては補助ロケットエンジンを1段目とし2段目をメインロケットとするものだ。

 メインのロケットを切り離すということすら17年後の時点では不可能。


 それを今皇国でやろうなど不可能に近いわけだ。


 通信関係の技術すら黎明期の現在ロケットを誘導する方法がまるでない。


 V-2の恐ろしさは第三帝国が降伏する2605年までの間にロケット並びにミサイルの基本理念を全て完成させたことだ。


 そしてそのための技術の片鱗たるヴァルター機関を再現できた皇国はやろうと思えばV-2までなら作れるはずだ。


 エンジンならもっといいものを設計してやれる。


 だとしても遠隔測定法に関する技術がまるでない現状で3000kmをどうやって飛ぶというんだ。


 V-2は成層圏までの高さまでを制御し、それ以降は慣性制御に任せる方法だった。

 目標地点に命中するかどうかは運次第。


 3000kmとなると、もはや超高性能かつ超高速で移動する飛翔体なだけでコントロール不能ならば風向きに任せる風船爆弾となんら変わらん。


 むしろ偏西風に任せて巨大な水素式の風船を作ってモスクワまで飛ばしたほうが有効かもしれない程だ。


 深山が8000km飛べる中で、このロケットの優位性といえば無人というだけ。

 それと時速換算4800~4900kmという超高速で飛ぶというだけだ。


 上を説得する方法すら思いつかない。

 バカ言ってないで亜音速で飛ぶB-47のような爆撃機を作れと言われるだけだ。


 だが戦略爆撃機よりもインパクトがある存在は本当に夢物語で終わるべきなのか。

 何か方法があるはずだ。


 ◇


「信濃ぉ、最近はやたら翼の小さい飛行機を設計しているな。無人機を作るんだって? そんな大型でなけりゃいかんのか」

「俺もいろいろ考えたさ。輸送機から打ち上げる方法とか……」

「山崎の連中も今度ばかりは夢物語で終わると言ってたぞ。サイエンスフィクションだってな」


 夕方。


 開発中の新兵器に関係するメーカーの者達が帰ると一人設計室に篭ってロケットの設計を行うのが最近の日課。


 そんな俺に中山がちょっかいを出してくる。

 同期とはいえ、こいつは本当に節操がない。


 戦車の時はあいつのおかげで閃いたわけでもあるが……


「芝浦タービンと茅場はエンジンについて俺の設計案を見て作れると言ってくれた。心臓部はどうにかなる……音速の5倍まで出るような代物が……」

「ロケットエンジンについては長島も山崎も四菱そして立川の連中も確かに実現可能とは言ってたな。またすんげーモン考えたもんだ。しかし制御できんなら意味無いだろ。制御不能の液体燃料推進で飛ぶだけの砲弾にしかならん。もっと技術が進めば変わるだろうが、現状では無茶がすぎる。それこそ、中にスイッチでも押す猿でも押し込んでタイマーに合わせてスイッチを押すよう芸でも仕込むしかないんじゃねーか?」


 猿か……


 上野動物園に本来の未来にて8年後に登場する猿が運転する電車が存在するのだが、それと同じ発想をこの男は主張しているわけか。


 ……確かに猿並の知能がある者なら制御できる。


 そう、すなわち有人式。

 だが、それを作ることは技術者として負けを意味する。


 忌まわしいアレを量産させないためにケ号爆弾などを開発しようとした俺が、どうしてアレに回帰しなけりゃならない。


 片道切符覚悟で3000kmをマッハ5で飛ぶ桜花を作るなんて冗談じゃない。

 大体、まともに飛べるかどうかもわからん。


 さすがに今回ばかりはお手上げか。

 無茶せずに1000km程度飛ぶ代物として弾道飛行で第三帝国を攻撃する武器とするべきか。


 エンジンだけは開発しておくべきだからエンジン開発の予算だけ取り付けに行こう。

 西条へ話をつけねば。


 ◇


「――お前が弱気になったのは初めてだな。しかしロケットについては茅場の滑空機を否定していたではないか。考えを改めたのか?」

「ロケット滑空機が話にならないだけで以前もお伝えした通りミサイル類は必要なんです。武器としては最高峰のものですから。現状では無人で飛ばせないことがわかったので無茶しない程度の設計に改めます」

「無茶しない……か。信濃。お前は人が乗るなら3000km飛ばせる自信があるのか?」

「数々の失敗の後に飛行する事は可能かと。V-2の失敗原因についてはある程度理解してます。燃料タンク等の構造には自信があります。ただ私が得意ではない分野にロケットの制御が関わってくる。それこそ技研の同期が言うように猿を訓練して乗せる事も一時考えましたが、生き物を犠牲に攻撃するというのは最終手段であり、勝ち戦にて行うというのはヤクチアと同じと認識しております。自分としてはそのようなモノを作るのはプライドが許しません」


 俯きながらフラッシュバックする記憶をかき消そうとする。


 俺にとって必死の兵器など二度とゴメンだ。

 空を飛んで戦うのと空を飛んで死にに行くのは違う。


 戦闘機は設計さえ煮詰めればパイロットを生還させられる。

 それは襲撃機や百式戦がすでに証明している。


 打ち落とされても多くのパイロットが生還しているが死にに行くための武器などエンジニアとして絶対に承服できない。


 未来の情報を知る西条もソレは国家存亡の危機に立たされた場合の最後の手段だと考えているはず。


 今のうちから作るべきものではない。


「爆弾を載せるということを考えるから人を乗せられないのではないのか。お前が以前書いた未来情報には人が乗って宇宙に行きそして月と地球を往復したとある。今から約30年後の話なのだろう?」

「ええまあ」

「技術を確立するためにまずは人を乗せて飛ぶ。それでは駄目なのか」

「どういう事ですか」


 西条がこちらに伝えたい意味がわからない。

 X-15のようなものを作れというのだろうか。


「つまりだ、音の5倍で飛ぶ有人飛行機とし華僑辺りに着陸させるロケット式大型飛行機という手は無いのかと聞いているのだ。その結果だけでも世界各国に衝撃を与えるはず。写真や映像を記録して公開してしまえばいいのだ。平和利用という名目で高度150kmほどを目指す。この方式ならばロケットの再利用という可能性もあるのではないのか」


 そういう事か。

 X-15ほど速くはないが、地上から打ち上げて3000kmを飛ぶ。


 そして華僑あたりの広い大陸に着陸させるという方法……


 皇国周囲は海だらけでまともに回収できないが華僑にあるレーダー網を活用すれば着陸はどうにかできうる。


 ロケットごとの着陸は無理だ。

 ロケットは途中で切り離す。


 ただし切り離しても不具合などは起こしていないかデータを取るため回収は行う。

 ゆえにロケット側にもパラシュートを取り付け先端に滑空機または着陸カプセルを取り付ける。


 パイロットは……潜水服を応用した与圧服を装備して飛ばすしかないな。


 多段式のX-15。

 いや違うな。


 ……ゼンガー計画だ。

 皇国式ゼンガー計画。


 簡易ゼンガー計画といってもいい。


 もし完成すれば第二次大戦中に皇国は世界に先駆けて音を完全に超えて飛ぶ。

 そればかりかカラーフィルムがあれば地球が青いことを証明できる。


 誰を飛ばすのか想像も出来ないし、最後まで無人式として足掻くが基本コンポーネントを構築して飛ばすか……


「信濃。ハッタリとして効果的なのは数字だ。最高速度4800kmと高度100km以上の世界。それらを我々が達成したことを証明してしまえばいい。あとはそれを政治利用で誇張させる。それはヤクチアだけでなくNUPにとっても開戦を躊躇させる材料となる。NUPが裏切れなくなり、外交面で圧力をかけられるという事になる。私はやるべきだと考えているがどうか。無論、人身の保証は絶対だぞ」

「……正直私は桜花のようなものを作る気はありませんでした。ですが桜花ではなく本当の意味でロケットだというならやらせてください。第三帝国が提唱したゼンガー計画は私が実現化してみます。本当に実現するかは不透明ですが……やるだけやってみましょう」

「頼んだぞ!」


 やるからには本気だ。

 攻略法に則ってやる。


 流体力学をフルに活用するぞ。


 ◇


「――以上が本計画の内容です。小型のパラシュート付カプセルに人を押し込み、3000kmの片道飛行。ただしその3000kmの間に最大高度は190km程度まで到達見込み。まずはそのための実証モデルとして垂直離陸するだけの実験機を開発。垂直離陸ならば100km圏内に落下してくるので落下中に信号を送りパラシュートを開く無人機で何度も実験と改良を繰り返します」

「信濃技官。その先端の傘のようなものはなんですか?」

「この機構によって衝撃波を発生させてその後ろの胴体を保護します。ここは耐熱素材です。カプセルやロケット本体を保護します」


 形はV-2と比較するとよほど現代的ロケットだ。

 元々ロケットの構造は航空機と殆ど変わらない。


 アルミ合金とリベット打ち。

 これはロケットにももっぱら用いられるもの。


 現在、茅場と芝浦タービン以外に長島などの各航空機メーカーを呼び寄せて協議しているがジェット機を開発すると話をしてからわずか1月。


 900kmの話からわずか1月で今度は最高速度4900km前後の化け物の話をしている。


 技術者の大半の目が濁っているが伊達や酔狂でこんな事をやろうとしているわけではない。

 戦争においてはもしもという脅威が必ず存在する。


 たとえば第三帝国が早いうちにV-2の技術をヤクチアに供与したら?

 それをヤクチアの同志設計主任が改良してしまったら?


 可能性が0%じゃないから嫌なんだ。

 だからエンジンだけでも俺は作りたかった。


 しかしエンジンだけあっても意味が無い。

 そう考えていたのは西条ら陸軍上層部だった。


 使い捨てとはいえ、それほど高性能な推力発生機関が作れるならばなんらかの形で飛ばすべきだ。


 技術者達から漏れた噂から彼らは先回りして西条を説得し有人式ロケット機の開発計画が始まる事になった。


 ロケットの構造としては2段式または1.5段式を採用する。

 カプセル重量は1t前後。


 フェアリングで囲んだ滑空機とする事も考えたがやめた。


 耐熱+大衝撃構造としたほうがよほど危険性が低い。


 ロケット回収とカプセル回収に使うパラシュートについては現用の皇国製のものは布製で重過ぎるため中立法改正時に購入可能となっているNUPの化学繊維製を調達する。


 与圧服は潜水服を応用したものを使う。

 開発に失敗しそうならば山崎が試作しはじめた与圧カプセルにしてしまう。


 こいつに酸素マスクと耐熱服という強引な手段だ。


 本来の未来ではキ108に採用された繭型与圧カプセルが皇国における唯一の実用化に成功した与圧室だった。


 現在の世界ではモデル307が手に入ったことで与圧室の開発が加速。


 実証実験が可能な程度なものが出来上がっている。

 与圧服の方が軽量化可能だが出来ないならこの極めて優秀な与圧カプセルを飛行カプセルとしてしまおう。


 元々制御機器満載の航空機用の与圧カプセルだ。

 キ108を操縦できたようにロケットを操縦させる。


 ロケット自体はジャイロなどを用いた半自動制御。


 パイロットがやることは「ええいこのスイッチだ!」――といってロケットエンジンの切り離し、停止各種パラシュートの展開などを行うだけだ。


 操舵翼はあり操舵自体は可能。

 ジンバル方式などというシステムが開発できるわけもなく固定式ノズルに操舵翼となっている。


 ヤクチアがやったようなノズルの推力を変更しての姿勢制御すら出来ない。

 正直めちゃくちゃに危険だ。


 だから俺はLNGロケットも同時に開発する事にした。

 LNGロケットは俺の記憶の中に眠る情報では平均でカタログ推力の78%前後しかどうしても出せないので実用化できないとのことだった。


 固体燃料ロケットと液体燃料ロケットの中間的な能力しかないのにカタログスペック換算で最大91%、平均78%。


 これでは確かに実用化には遠い。


 しかしそれは超高性能化した未来のロケットと比較しての話であり黎明期の現在においては1段目の補助ブースターとするだけの性能ではあるような気がする。


 何しろLNGロケットは構造を簡略化できる上にロケットにて一番怖い爆発事故の可能性を極限まですり減らす。


 今から開発する事で何か得るものがあるかもしれない。


 有人打ち上げ自体は2605年までに出来ればいい程度。

 まずはV-2に負けない弾道ミサイルが作れればいい。


「――皆さんにもあらかじめ伝えておきますが本計画は抑止力確保の意味合いが強いです。開発優先度は決して高くありません。ただ、エンジンや燃料タンクなどの技術を確立すれば10年以内に大陸間弾道攻撃兵器は作れることでしょう。この計画はいわば、夢物語に過ぎぬものを実現化するための土台構築のためのもの。今日の不可能は明日可能になる。それを目指すもの」

「信濃技官。それは地球を周回することも目指すものなのですか」


 目を向けた先にいたのは若き長島の技術者にして後の皇国のロケット技術に大きな貢献をする男。


 この男。

 実は本来の未来においてホイットルと並んで長島でジェットエンジンをこさえ10分程度の稼動ではあるが稼動するものを作った男。


 最近は長島の技術者というよりかは半ば技研の技術者と化していたのだが……その要因はCs-1だ。


 俺が持ち込んで改良したCs-1に触れて感銘を受けて以降、彼は太田ではなく立川に住み込んでCs-1の改良や量産計画に関わった。


 長島だと中々自由に航空機開発が出来ず、最終的に本来の未来では長島を辞めてしまうのだが……


 現在の彼は技研で好きな事やりたいようにやっている影響で辞めてしまうような気配はない。


 長島大臣は長島飛行機での量産も視野に入れ、この隠れたエースの勝手な行動を黙認していたりするのだが……


 俺が周囲から否定されていたロケットについても熱心に話を聞いて"絶対に可能だ"――と信じて疑わなかった。


 出来ればロケット関係に関しては彼にバトンタッチしたいぐらいなのだが、今は彼より俺のほうがまだ知識で上回っている影響でそれが出来ない。


 何しろペンシルロケットよりよほどバカデカいV-2すら恐れ多いモンを作ろうというのだ。

 無論、今回だけはダメ元。


 だから実証実験を行う上でペンシルロケットのようなものも作り段々と規模を大きくしていく。


 "逆転の発想"という言葉が好きで口癖のように使う若き技術者は目を輝かせていたが、本来の未来では長くロケットと付き合うことが出来なかった人物でもある。


 それでも彼が主導的立場となって皇国初の多段式ロケットは完成した。

 衛星軌道への人工衛星の投入すらやってみた。


 それはこれからの未来の彼に任せる。

 俺がやりたいのは弾道飛行。

 宇宙旅行ではない。


 まあプチ宇宙旅行ではあるが、月に行きたいわけじゃない。


「技術が発達すればあるいは……ただ、現状ではあくまで上がって自由落下で落ちてくるだけです。その高度がこれまで我々が到達した10倍以上の高さということです」

「夢のある話ですが夢物語ではないということですね」


 ある意味で夢物語かもしれない。

 冷戦期でもないのに人を乗せて何をやっているのだという所はある。


 しかし危機感は技術を発達させるというがV-2という存在が俺の背中を押すんだ。


「第三帝国は同じようなロケットで現状で高度50km程度に到達しているとの噂です。私は以前皆様にも伝えたとおり我々は一歩劣っても百歩劣ってはいけないと考えています。ジェット機だけでは終われません。終わってはいけません。つかず離れずの技術を保有しましょう!」


 自信はないが訴える。

 こうして皇国はロケットという未知の領域に足を踏み入れる事になるのだった。

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