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プロローグ

新撰組の隊長さんたちを性別反転させてみたらどうなるだろう、という遊び心から生まれました。

少しでも楽しんでいただければ幸いです。

挿絵(By みてみん)



「一つだけ、私の願いを聞いてくれないか」


 それは、小さな約束。

 果たせるかどうかも分からない、託された願い。


「もしも私の半身に会うことがあったら、どうか守ってやってほしい」


 最期に見たのは、儚げな笑顔。


かも!」


「さよならだ、トシ。お前は生きて皆を守ってくれ。私はこの命で皆を守るから」


 遠ざかってゆく背中を、捕まえることはできなかった。

 他に方法はなかった。


 この呪われた血と決別するには、命で贖う以外に術はないのかもしれない。


 それでも、私たちは生きている。


 心と身体に牙持つ狼として。


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