第66話ーニューヨーク・ニューヨークー
3日ごとの更新を月水金でいいやなんて思ってた私は、馬鹿です…。全然3日ごとじゃないし!
ちゃんと3日ごとにします…
今縁は晩ご飯を悩んでいる。もうそろそろ中華料理以外のものが食べたい。
屋台街へ行くと、前にガスプーと饅頭を買った屋台があった。縁は、
「店主!ガスプーと饅頭セットで4つ欲しいんだが。」
と声をかけた。
「あらぁ!あの時の冒険者さん。Sランク冒険者なんだってねぇ!旦那が今日ギルドの決闘であんたのお弟子さんに賭けて、儲けさせてもらったよ!ありがとねぇ!」
と店主は満面の笑みで言った。縁は、
「そうなのか?まぁ変な冒険者に絡まれて決闘沙汰になって大変だったよ。賭けに勝てたのなら良かった。ところで、ここら辺に外国の料理を出す店ってないか?」
ガスプーが挟まれた饅頭をもぐもぐと食べながら聞く。
「この通りに東南アジア系の料理は揃ってるねぇ。あとは、イタリア料理の『ローマの風亭』、本格ハンバーガー屋の『ニューヨーク・ニューヨーク』、フランス料理の『アーチャー・パリ』、欧州家庭料理の「ポプラの並木亭」があるよ。」
と店主は詳しく教えてくれた。縁は弟子3人に、
「どれがいい?」
と聞く。3人はもぐもぐしながら、
「んーーー。」
と考え込む。
「俺は本格とつくぐらいだから、ハンバーガーが食べたいかなぁ。」
とヤオ。
「僕も同じかな!興味ある!」
とヤンガ。
「私はイタリア料理が気になってるけど、まだ逗留するし今日はハンバーガー食べたいかも!」
とユエ。
「私はどれでも良かったから、今日は『ニューヨーク・ニューヨーク』に行ってみるか!」
と縁は言った。
「店主!ありがとう!『ニューヨーク・ニューヨーク』に行ってみるよ。」
と縁は店主に告げる。
「あいよ!行ってらっしゃい!1つサービスだ。」
と店主はガスプーと饅頭をオマケしてくれた。
縁たちは人混みの中、看板を探しながら進んでいく。特にヤンガは人にぶつからないように、細心の注意を図っている。縁は、
「あった。あそこだ。」
と看板を指さす。
「なんですか?あの紺色にたくさんの星と、赤と白のボーダーの旗は?看板もそうですけど。」
とヤオが首を傾げる。
「派手よね。」
とユエ。縁は、
「あれは、アメリカ合衆国の国旗さ。中華人民共和国と並ぶ、過去の覇権国家の一つだよ。で、アメリカといえば、この街っていうのが、ニューヨークだ。」
と解説した。ヤンガは、
「父に、中華人民共和国と仲が悪かったって聞きましたよ。」
と声をかける。
「あぁ。めっちゃ悪かった。互いに核を落としまくるぐらいな。日本はアメリカ寄りだったから、まぁめんどくさかったよ。」
縁は遠い目をして言った。
「さ、そんなのはもう2000年以上昔の話さ。今日はハンバーガーだ!楽しみだなぁ〜。」
縁は過去の話を断ち切るようにして、店の扉を押した。
「いらっしゃい!空いてる席、適当に座ってください!」
と店員が元気に迎えてくれる。縁たちは、
「ありがとう。」
と1番窓側の席に着いた。席にはメニューが置かれている。開いてみると、立派な挿絵まで書いてあった。
「ダブルとかはわかるけど、パティって何?肉のこと?」
とユエが聞く。
「そうだ。ハンバーガーといえば、パティが必須だ。繋ぎのないハンバーグだと思えばいい。本格と名乗るだけあって、かなりのボリュームがあるなぁ。」
と縁は答えた。
「僕は決めたよ!トリプルパティチーズペッパーベーコンバーガーがいい!!」
と鼻息荒くヤンガが言った。ヤオも、
「俺はクワトロチーズトリプルパティベーコンバーガーにする!」
と早々に決めた。ユエは悩んだ挙句、
「私はアボカドトリプルパティベーコンバーガーにするわ。」
と言った。
「お前らフライドポテトとコーラのセットでいいか?」
と縁は聞く。
「コーラ飲んだことないんですけど、セットじゃなきゃダメなんですか?」
とヤンガが聞く。
「ハンバーガーと言えば、フライドポテトとコーラなんだよなぁ。これが王道!」
と縁は胸を張った。
「師匠が言うならそれで。」
とヤオが言った。
「店員さーん!注文お願い!」
とユエが店員をよぶ。縁が、コレコレと注文をする。縁はアボカドトリプルパティベーコンチーズバーガーにするようだ。店員は紙に書き付けたあと、厨房に入っていった。
待つこと10分ほど、
「お待たせしました〜」
とトレーが4つやってきた。チーズと牛肉のいい匂いがする。
「「「うわぁ〜!」」」
弟子3人が目を輝かせて言う。
「このボリューム、まさに本格だな。」
縁はフライドポテトをつまみ食いして言った。
「「「「いただきます。」」」」
4人は手を合わせて一気に食べ始めた。
「うまぁい!!!」
「ジューシー!!」
「アボカドがまろやか〜」
と三人三様の感想を述べる。
縁は、
ーパティは肉肉しくジューシー、チーズは程よく溶けていて調和を生んでいる。よく焼きの玉ねぎとフルーティーなトマト。シャキシャキのレタス。分厚いベーコン。昔、現地で食べたものと遜色ない…ー
縁は遥か昔の記憶を呼び覚まされ、感動しながら食べていく。
「フライドポテト、うまぁ!じゃがいもを細く切って揚げるだけで、こんなに美味しくなるなんて感動だわ。」
とユエが言う。
「それ食ったあとに、コーラ?飲むとめちゃくちゃ生きてるって感じがする。スパイスがいっぱい入った飲み物初めてだ。」
とヤンガ。
「わかる。コーラ俺めっちゃ気に入った。」
とヤオ。
「あーあと1口になっちゃった…」
ヤンガが悲しそうに言う。
「この最後の一口がなんか達成感みたいなの生むんだよね。」
と縁は言った。縁は食べ終わって、フライドポテトをケチャップにつけて、もぐもぐと食べている。
「あ〜食べ切ったぁ。めっちゃ美味かったな。意外と野菜も入ってて良かった。」
とユエが言った。
「俺はちょっとまだ食べれるかも。屋台でなんか買おう。」
とヤオは言った。ヤンガももぐもぐしながら頷いている。それを見てユエは、
「なんか甘い物食べたいかも〜。ヤオ〜奢ってよー!私たち応援してたんだから。」
と言った。ヤオは、
「あーまぁ、そんなに高いものじゃなければ奢ってやるよ。ヤンガも!」
と仕方なさそうに言った。それを見て縁はクスクス笑って、
「気前の悪い男は嫌われるぞ。」
と言ってヤオの背中を叩いた。そして、
「みんな食べたな。ならそろそろ出よう。」
と縁は3人を促した。
外に出ると、夕飯時、さらに賑やかになった屋台街である。一行は明日の稽古の英気を養うため、また余力のある胃袋を満たすため、屋台街へとくりだして行くのであった。




