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双蛇ノ縁ーソウダノエニシー  作者: 環林檎


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30/62

第30話ー縁の出自ー

明けましておめでとうございます!

本年もよろしくお願いします。

今後も縁たちの旅路にどうぞお付き合い下さい。

縁は言う。

「そうですね…。私は数奇な生まれから、DawnOfChaosをリアルタイムに体験し、そして世界各地、地殻変動で新たに出現したふたつの大陸をも制覇しました。正直思っていたのです。人の身で齢3500を超え、私はまだ成すべきことがあるのか…この不老不死の体で、数々の死者を踏み越えたこの身に、いったい何が残っているのかと…。」

静かに、どこか痛みをこらえるような様子である。

「今回の陰陽の乱れも、早々に感知していました。しかし手を出すべきか、迷っていたのです。このような大きな出来事に、私のような力持つものが"下手"にお節介をすると、世界は混迷に覆われます。しかし帝より使命を授かり思ったのです。これは必然なのかもしれない。そのための長い生なのやもしれぬと…。」

縁は白酒をもうひと飲みした。

「まぁ年寄りの戯言だと思ってください。この先、ヤオとユエを導くのも、今までの経験が全て生きてくるはずです。私の全てで2人を守りましょう。お約束します。」

縁は笑顔で言った。


劉家も周家も驚きを隠せない。『曰く、ナンバーズは不老不死である。』『曰く、旧世代からの生き残りである。』など、他にも言われていたが、事実であったことが驚異なのだ。思わず志強が聞く。

「ま、まこと不老不死なのですか?」

縁は答える。

「なにしろ、私たちは実験体でしたからね。少し証拠を見せましょう。」

縁は袖をめくり傷一つないうでをあらわにした。そしてナイフで一筋傷をつけた。

「きゃっ!縁様何を!?。」

佳々が声をあげる。

「よく見てください。」

縁の傷は瞬く間に塞がってゆく。そしてそこには何も無かったように、白い腕が伸ばされていた。

「傷がない…。」

徽因が口元に手を当ててつぶやく。

「これが私たちナンバーズの特性。もしこれが病だとしても私たちの体は適合してしまいます。もはや、"呪い"。今もこの呪いの解呪の方法を探している仲間がおりますが、いまだ突破口は開けておりません。気持ち悪いものをお見せして申し訳ございません。」

縁は頭を下げた。

「でも!痛いのでしょう?」

佳々が声をあげる。

「感覚があるのに、何回でも切られて、治るだなんて、惨すぎる…。」

気の弱そうな陳宇から、思わず強い言葉が盛れる。劉家と周家からは、縁を実験体として扱ったものたちへ怒りが感じられる。

縁は、

ー本当に、悠淵の里はいい場所だ。今を必死に生きているものの音がする。私も、そう変わらないのだと、声をかけてくれる。ヤオとユエは本当にいい場所に生まれた…。ー

と、ふと泣いてしまいそうな心地になる。


縁は言った。

「皆さんの心遣いが私には天に昇るほど嬉しい。番号でしか呼ばれなかった時とは大違いですよ。ね、みなさん。私はもう幸せになっている。この先の旅路がもうワクワクとしているのです。きっと大きな驚きや、楽しみが待っている。もちろん苦難や敵といったものも現れるでしょう。それでも、この旅は私にとって大きな節目となる度に違いない。もちろん、ヤオとユエにとっても。」

徽因と佳々は涙ぐんでいる。

「縁様…。」

縁は言う。

「私の名前の由来は、人と人とを繋ぐ"えにし"であれ、というものです。軍部隊から離れ、とある場所で世話になっていた時にこの名をもらいました。今回も良い"えにし"を繋いでくれた。皆さん盃をお持ちください。乾杯しましょう。私たちの"えにし"に。さぁ。」

黒髪の老婆が縁に応えて言う。

「さぁみな、杯に酒を!」

そして盃を掲げ、

「「「私たちの"えにし"に。乾杯!」」」

と一気に酒を飲んだ。


物陰からヤオとユエが全てを聞いていたことは、縁だけが知っていた。

「親孝行、しなくちゃね。」

ユエが髪をクルクルしながら言う。

「そうだな。今回は短くても、また会えるからな。」

ヤオが腕を伸ばす。

「師匠孝行どうする?」

ユエが困った顔で言う。

「稽古で全力で挑む。これしかない。」

ヤオは笑顔で答える。ユエは、

「脳筋すぎて呆れた。私は師匠の料理を沢山教えてもらう!きっと喜ぶから!これぞ女子の気遣い!」

と鼻高々である。

「旅、結構楽しみかもしれないな。」

ヤオが微笑んで言った。

「たしかに、なんかそうかも。」

ユエが微笑んで言った。



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