第17話:バルハラっぽい高難度クエスト――準備編
拠点村の掲示板に、新しいクエストが掲示されたその日、
カイトたちはいつものように掲示板に足を運んでいた。
「ん? これ……新しいクエスト?」
「まさか、またあのNPCの“くだけた”依頼じゃないよね?」
「いや、今回は違うっぽい。見てよ、この難易度」
掲示板に書かれていたのは、普段とは一線を画すクエストだった。
【高難度クエスト】「神々の試練・ヴァルハラの領域」
内容:神々が集う戦場で挑戦者を待つ。ヴァルハラの守護者たちを討ち、試練を乗り越えよ。
難易度:★★★★★(極難)
参加条件:レベル30以上(パーティ必須)
報酬:伝説級装備、ヴァルハラの称号、神の祝福(謎の効果)
「うわ、これ本気でやべえやつじゃん」
「報酬は魅力的だけど、難易度が極めて高いね。レベル30以上って、我々の今のレベルじゃ無理でしょ」
「でも、やってみたくないか? あの伝説級装備とか、手に入れたら……まるで神様気分!」
「おおお、カイトのそんな熱いセリフ久々だな!」
「お、ユイ! そうだよな、試練に挑むのは面白いかも」
「レベル30以上……今のレベルが25くらいだよね、カイト?」
「せめてあと5レベル上げないといけないな。でも、みんなで協力してやれば、なんとかなるだろう」
「いいねぇ! それじゃあ、まずは準備するぞ!」
⸻
■パーティで準備
カイトたちは、クエストに向けて準備を進めることになった。
「まず、装備を強化しよう。前回のダンジョンで集めた素材で、いい武器や防具を作りたいな」
「あと、回復アイテムを大量に買い込んでおくべき。これまでのクエストではアイテムをあまり使わなかったけど、高難度クエストだと絶対必要だよ」
「しっかり準備を整えて、みんなで協力してクリアしような!」
準備が整うと、次に考えるのは戦術だった。
「それじゃ、戦闘のフォーメーションも決めよう。私は回復役だから、後ろで支援するよ」
「俺は前線で攻撃するけど、結構バランス取らないとダメだな。敵が強すぎると、あっという間にやられるだろうから」
「ユイの弓も、後衛でサポートする形にしたほうがいいんじゃないかな。攻撃は遠距離でやるのが得意だし」
「わかってるわよ! 今回は、私が支援しつつ、チャンスを見て一気に攻撃するわ!」
だいちゃんは、ニヤリと笑って言った。「俺は何もしなくても、運だけでなんとかなるんじゃないかと思ってるけどな!」
「運頼みかよ!」
「だって、リアルでも俺、運はいい方なんだぜ?」
「……ほんとかよ」
「俺の勝率、信じてくれ!」
⸻
■戦術会議の後
クエストに挑戦するため、しっかり準備を整えたカイトたちは、いよいよ「ヴァルハラの領域」への挑戦を決意する。
「いよいよだな、みんな。最後の準備だ、しっかり頼むぞ」
「大丈夫、みんなの力を合わせれば、きっと勝てるよ!」
「行こう! 神々の試練を乗り越えよう!」
高難度のクエストに挑むため、パーティはそれぞれの役割を決め、準備万端にしていく。
次回は、この「ヴァルハラの領域」での試練が始まる――。




