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私はただ・・・あの馬鹿が嫌いだから今回手を貸すんだ

辿り着いたフォーリー大国。それはもう国とは言えないほど、荒れ果てていた。

「なんだこれ・・・・」

無意識に零れた言葉は、偽りのない真実だ。

だってこんな広い街が、なんでこんなに、死に近い様な雰囲気出てるんだ。


あっちを見ても、こっちを見ても皆

この世界に絶望した目しやがって


まるで・・・・車椅子に乗った上司(馬鹿)みたいじゃあねぇか!!

苛つかせるのが上手いなぁこの世界は。

私はあいつと殺り合う為に、今こうして仲間も人間も動物も食べてるんだろうが。

お前みたいなもんを増やすなって言ってんだよ。

ああくそ!うぜぇんだよほんと!!!

「おい!そこのじじぃ!!」

「罰様!?」


「なんじゃろうか?旅の人。今わしらは余裕が無いんだ」

「しらねーよ!!てか此処で何があったんだよ」


「魔王軍じゃ」

怒りの声が聞こえる。

「はあ?」


「魔王軍が突然やってたんじゃ!!全て奴らは全てを奪っていきおった、金も権力も!!!!!若い人間達も!!今のこの国の支配権も全て!!」

グキッ!

痛々しい音と共に倒れるじじいを姫が支える。

「大丈夫ですか?」

「大丈夫じゃ、わしもそろそろ歳でなぁ。姫さんすみませんねぇ」

「いえいえ大丈夫です。今も魔王軍がいるのですか?」

「ああそうじゃ。くれぐれもあそこの穴には近づいてはいけないよ」

そう言われると行きたくなるっていうのが人間の性だって事私は知ってるぜ。

口角を上げる。

「姫さん。そのじじい頼んだぜ」

「!!どちらへ?」

「散歩」


スタスタと片手で手を降り、去る。

さぁ、ショウタイムと行こうか。



――――フォーリー大国・コロシアム――――

この辺りから怪物達が、ちらほら見かける様になる。

すれ違う度に、潰してるから、手とか血まみれなんだけど。

「んー?この辺だけやけに広い穴だな。まだ下があるのか?」

近くに寄り、見下ろすとそこに映る景色は、人間達の死体の山。


「おいおいおいおいおいおいおい!!!こんなんで死ぬのかよ!!人間ってやつはよぉ」

テロップが出る、魔王軍四天王・龍帝。

「なるほどーおもしろ♪」

勢いよく飛び降り叫ぶ

「じゃあ今度は私と勝負しようぜ?」

すぐに杖を生成し、奴目掛けて殴りかかる、

ガキン!

上手くガードしやがる。うざいなぁ。


一度距離を取り黒龍に変身して、火炎のブレスをはく

「・・っ!!!!!まじかっ♪お前も龍人か!!面白い」

くっくっくと笑って、相手も赤龍に変身し

灼熱のブレスをはきだす。


お互いに引けを取らない威力のブレスがぶつかりこの場を、灼熱の温度へと変えた。

「龍帝さま・・・・熱すぎます」

「息が・・・・でき」

バタバタと倒れていく怪物達。


二人は息が切れるまで使い続けたが

結局は勝負はつかずに、引き分けで終わる。


奴は何を思ったのか、上へ飛び上がる。

(なんだこいつ・・・まさか!)

天井を見ると穴が空いていてそれが見える。

(地上に行く気か!?なんでまた?)

私も龍の姿を保ちながら、彼を追おうとするが

相手が本物の龍だからか、追いつけない!!


一度変身を解いて、人間形態のまま飛び

「擬似ノ世界!!」

辺りを暗い世界へと変え、周りの物質からレーザー砲や触手などを形成したりして攻撃を絶えず行う。


「これは・・・魔王様の攻撃と似ている!!よ・・・避けられない!!!!!ああっクッソ!」

私の攻撃が当たり落ちて行く赤龍・・・・いや龍人が!!

勿論仕留める為、急降下をする。


「おい!!お前の所の魔王もこの"世界"という術法使うのかよ?」

「何故使えるんだ!?お前みたいな人間が・・・・魔王様の神聖なる技を」

「使えるんだな!?」

「・・・・・・」

面倒くさいぞ。世界という術法は特定の人物しか使えない大技。

周辺の物質などを他の物に変えて、使用者が支配する世界へと変化させてしまう。

要するに使われたら上書きしないと、相手の言いなりなった世界を拝むことになる!!

そうなれば絶えずに攻撃が来る!!


炎帝勝英(えんていしょうえい)

ぼーとしてたら、高温の灼熱魔弾をくらう。

「あっつ!!!」

ピコン!

"体力低下を確認しました。回復アイテムを使う事を推奨します"

「黙ってろ!!こんなもん舐めたら治るんだよ!!」

宣言通り能力で体の傷を徐々に回復していく。

「ほう・・・回復も出来るのか・・・ただの人間じゃあ無いようだ。何者だ?」


「罰。世界の敵となろう人物だった者。今は勇者だけどな」

「ならさぁ・・・俺と一緒に世界支配しないか?魔王なんか落としてさ。勇者様は今の待遇に満足してるのか?世界を壊す面白さも知ってるんだろ?」


「ああ知ってるさぁ、とても深くまで。でもなやっぱり」


息を吸い込んで思いっきり

「一人でぶっ壊す方が楽しいだわぁ!」

狂った笑顔でそう叫ぶ。


「私は命あるものが嫌いだ。ただ今回手を貸したのは、馬鹿と似ていた奴がいたから。ただそれだけだ」

目を見開き、杖から大鎌へと変え、奴の首元を狙う。

「そうかよ。じゃあ死ね!!」

手に炎を纏った手で、私の心臓を狙おうとする


お互いが死を覚悟した目の前に一つの矢が飛んでくる。

二人には刺さらなかったが・・・・目線はその場所へ向く。


「勇敢な者よ。援護します」


耳が長い女性が弓を構えていた。


車椅子の上司については、この話が完結した時に紹介する予定です。

今言える事を一つ。彼女は車椅子の上司の枷を外したいだけの人。

だってもうその足は・・・・

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