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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。
この連載作品は未完結のまま約2年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。

異世界でヒーロースレイヤーになったOLのはなし(執筆中)

作者:太郎丸
 対セクハラ。対悪魔の毒親。対サディスト上司。対釈迦に説法。対政治陥穽。対住所不定ギガントマキア。

 学生時代に親友を亡くしたことがきっかけで、現実世界でヒーローになろうとしもがいてもがいて、裁判を繰り返し、慰謝料はもらえて彼氏もできたノイローゼなOL、花村かなえ。彼女には二人の親友がいて、名前は全員同じ「かなえ」なのに、三人とも妙に意気投合していて、いつもの週末に会社近くのスペインパルの後、カラオケアフターでVチューバーをその場限りで夢見る。その後、千鳥足になっていたところを、赤塗りのトラックに全員衝突される。
 
 彼女らが目が覚めると、3つの門がある空間があった。ただっ広く中央にだけ仄かに光が差し込んでいて、花村が前世で戦った住所不定ギガントマキアに似た門番が立っていた。これらは、「異世界キャラクターボディー」に魂を転移するためのゲートだ。だが、今のお前らはボディーがない。ゲートを選ぶか、ここで待ち続けるかだ。俺の役割は「言う」こと。

「ヒーローになれる世界」(登録率 30%)
「ヴィランになれる世界」(登録率 40%)
「その他大勢になれる世界」(登録率 30%)


彼女らは全員生い立ちがどんよりしていて、これは要するにゲームだと、自分達を納得させようとしない。議論とバーリトゥードが一段落してから、じゃんけんをした。

「じゃーんけーん」

バーリトゥードが再開した。門番は、全員の体力がなくなるまで、何も言わなかった。全員格闘技をやったことがなかったので、体力だけを無意味に消費し、じゃんけんに落ち着いた。

「やったー、じゃ、私門番で」
金村かなえは言った。
「そういう逃げはない」男は返した。
「あーはいはい、じゃ、ヒーローでいいよん」
「説明は聞かないのか?」
「いいの?焦った。ダメかと思ってたから」花月は口を挟んだ。
「ハナは先回りが得意だしね」斎藤が言った。
「なんて喋っている間に、ヒーローいただき!」
 金村が入ったゲートが消えるのを見た後、花月は口を開いた。
「ポジティブにいこう。思考負荷、減ったね。私、最後でいいから。ううん、最後がいい」
 斎藤は結局、花月のお言葉に甘えた。胸に詰まる思いは、なんとか伝えられた。
「また、会おうね。ゼッタイ」
「うん、あの猪突猛進女も探してあげよう」
 女同士の連帯感情を、門番は眺めた。









ケタ外れな顎
2022/11/25 13:07
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