第01話
はじめまして、火野陽登と申します。
至らぬ点もあるかと思いますが宜しくお願い致します。
小説投稿サイト【カクヨム】にて同名で投稿しております。他にも色々と謎の文字列どもを投稿しております。
素人の拙い作文ですが、もしご興味あればお越しいただけると幸いです。
お忙しいと思いますのでホントにお時間可能な限りで結構です。
いやもうホント、私のしょーもない文字の羅列を読むくらいなら、シャーペンの芯を折り続けていたほうが幾分マシかと思いますが………もし「それでもいいよ」と仰って下さる貴徳な方がおられましたら、下記URLより御一読いただけると幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
⇒【カクヨム】https://kakuyomu.jp/users/hino-haruto
金がない。
スマホゲームに課金しすぎた。
久しぶりに仲間と騒いで、遠出もした。
なのに、こんなご時世でバイトも見つからない。
「手持ちのモノでも売るかな…」
息も凍るような夜空を見上げた。
溜め息はいつも以上に白く見える。
「……ん?」
目線の端に看板が見えた。古惚けた板看板が裸の白熱灯に照らされている。
「”あなたの才能、買い取ります”……?」
看板の文字をそのまま読み上げた。
よく見れば小さな雑居ビルの一階にひっそりと店が佇んでいる。
「うさんくさ」
どうせ宗教やネズミ講の類だろう。
鼻で嗤いながらも、俺の視線は店のドアに貼られている”買取価格例一覧”に向けられた。
・針に糸を通す才能【100円~】
・カナブンにぶつからない才能【300円~】
・深爪しない才能【1,000円~】
・道に落ちてる10円玉を見つける才能【2,000円~】
・100均で有用性の高い商品を見つける才能【3,000円~】
・キ〇肉バスターに耐えられる才能【10,000円~】
・ガチャでピックアップを引き当てる才能【500,000円~】
・その他、どんな才能でも買い取り致します。
★ 今なら貴方の才能を無料鑑定中! ~隠れた才能を見つけます~ ★
「ギャグにしては値段設定が妥当だな。キン肉バ〇ター以外…」
などと言いながら俺は興味を惹かれていた。
本当に才能を買い取ってくれるのか、というのもそうだが俺にどんな才能があるのか査定してもらいたかった。
――チリン、チリン…。
ノスタルジックなベルが鳴ると同時、目の前のドアが開いた。
「ご興味、おありですか?」
店から顔を覗かせたのは、若い女だった。
それも美人。
だけど、ただの美女じゃない。どこか深みのある……言葉にできない不思議な魅力を醸していた。これがフェロモンというヤツか?
「クスッ…」
女が笑った。でも嫌味な笑みじゃない。視線を奪われる幻惑の微笑。
「どうぞ」
女は大きくドアを開いた。
俺は吸い込まれるように、店内に足を踏み入れる。
こちらは小説投稿サイト【カクヨム】にて同名で投稿しております。
⇒【カクヨム】https://kakuyomu.jp/users/hino-haruto