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ラミントロスウォーケ



今回の目標は帝都。


せめて帝都ギリギリまでは攻めていきたい。

正々堂々なんてするつもりもないが、攻めてきたことを伝えておかないとな。



「じゃあ行ってくる。今回は少し長くなるかもしれない。60万f置いていくから魔石は頼んだ、金が足りなかったら組合に頼んで少しの間止めてもらえ」


「かしこまりました」


「じゃあみんな俺ちょっと悪い人倒してくるから、ちゃんと良い子にしてるんだよ」


「「はーい!!」」


「主様、やっぱり自分も行きたいです!!」


「それは もう少し待っててね。こういうのは15歳からって決まってるんだ。俺も15歳からだったからね」


「主様も15歳から………。分かりました」


「それまでに強くなっておくんだ。いいね?」


「はい!!」



ナビゲーターを走らせて、北に向かう。

車で4時間、帝都よりも近い所に国境があり、帝都まではそこからもう7時間ほど進めば着く。

取り敢えず、帝都近くの都市を攻め落として、そこに居座る予定だ。



攻め落とすと言っても、セバスチャンの知り合いに会いに行くんだけど。



丁度国境近くに来たところでお昼になったので、みんなでランチタイム。

前もこんな感じだったな。



ジェシカさんに作ってもらったサンドイッチを平らげてから国境を渡る。

一応国境線では検問をやっているのだがそんなもんは普通に通してくれた。

出頭願いが出てるからね。



「何者だ!!」


「ミヤジマ国王です!!」


「通れ!!」



くらいの感じ。

こんな怪しい箱乗ってて通すかね?

これも国王パワーってやつなのかもしれない。

出てるかな? 雰囲気。



そこから町をいくつも無視して、交代で運転をしながら、セバスチャンの知り合いがいるザートの町に着いた。

帝都から60kmほどしか離れていないらしい。



「な、なんだ!?」


「お久しぶりございますトロス様。今は無きラミン家が元執事、セバスチャンでございます」


「セバスチャン殿?………おぉ。本当にセバスチャン殿ではないか!! よく、よくぞご無事で………」


「詳しくはウォーケ様にお会いしてからお話し致します。案内をお願いしてもよろしいですかな?」


「………それがウォーケ様は投獄されていらっしゃる。陛下暗殺の共謀で投獄されました………」


「今はどちらに?」


「この町の城にある地下牢です………。今は元陛下側の人間が領主を務めています………」


「丁度良いじゃないか。まとめて案内してもらおう」


「ホッホッホ!! そうでございますね。トロス殿、城まで案内よろしくお願い致します」


「………そちらの殿方は?」


「私が今お仕えしておりますミヤジマ支国の国王ケン・ミヤジマ陛下でございます」


「ヨロピコv」


「ミヤジマ国王!! 陛下を暗殺したと言われるあの!?」


「ホッホッホ。暗殺したのは私でございます。旦那様はお手伝いいただいただけでございます。今回は、出頭願いが届きましたので遊びにきました」


「セバスチャン殿が暗殺を………。ご案内してもよろしいので?」


「よろしく頼む」



トロスさんの馬についていき、街中を進んでいく。

相変わらず好奇な目で見られるな。

いっそトロスさんの馬に紐でくっ付けちゃおうかな?

馬が引いてる風に見えるかもしれない。



「止まれ!! これは"元"騎士団長のトロスではないか。なんだその後ろの黒い箱は?」


「これは………なんだろう?」


「はっ?」


「ウザイ。セバスチャン」



カチン! カチン!

「さぁ。行きますぞ!! トロス殿」


「なにが起きた………」



城のロータリーで車を停めた。

全員無線のスイッチを入れて、俺とセバスチャン以外防弾マスク装着。

AR556のセーフティを切って車から降りる。



「セバスチャン殿!! これはいったい………」


「言ったではないですか。"遊び"に来たと」


「はーい行くよー。撃っていい人と悪い人はどうやって見分ければいい? トロスさん」


「トロス殿、さあウォーケ様の所へ案内してくだされ」



城の中にいる兵士は大体敵のようだ。

パンパカ撃ちながら、地下牢にたどり着いた。

地下牢は、そこそこ大きさがあり、色んな人が捕まっている。

大体はウォーケさんとかいう人の仲間のようなので、みんな助けていく。



「おぉ!! ウォーケ様。私でございます。セバスチャンでございます」


「セバスチャン? あのラミン殿の執事のセバスチャンか!!」


「左様でございます。よくぞご無事でいらっしゃいました」


「セバスチャンも元気そうで何よりだ!! それより、なんでここにセバスチャンが?」


「実は私が今仕えているミヤジマ陛下が、帝国の陛下を暗殺した疑いがあるようで、出頭願いが出ておりましたので、遊びに参りました」


「ミヤジマ陛下!? どこにいらっしゃる!!」


「ここですよ」


「失礼致しましたミヤジマ陛下!!」


「ケンでいいですよ。取り敢えず出てお茶にしましょうか」


「ホッホッホ。それがよろしいかと」



取り敢えずみんな出して、そのまま領主のいる部屋に案内してもらう。

部屋にいた領主はそのまま縛っておいた。



「それでケン様。ケン様が陛下を暗殺したというのは本当でございますか?」


「ワタシヤッテナイヨ。ヤッタノコイツネ」


「なんと!! セバスチャンがやったのか!! 良くやった!! ラミン殿も喜んでおられるだろう」



なんでさっきから誰もつっこんでくれないのだろう?

シリアスしに来たわけじゃないのに。



「で? この領主モドキはどうする? 牢にでも入れとく?」


「儂がこの手で始末致します!!」


「えー。それじゃあつまんない。帝都に行ってもらおう!! 俺はここにいるぞって伝えに」


「ガハハハハ。それがええ!!」


「全くこの人たちは………」



その後、街にいる悪者をまとめて領主モドキと一緒に追い出した。

死体も収納に入れてショベルカーで掘った穴に埋め、ウォーケさんの所に戻る。



「しかし、この人数で全員追い出すとは………。さすがはケン様ですな!!」


「へへへ。嬉しいからチョコレートあげちゃう」


「………これは?」


「ただの甘味です。力になるから食べておいてください。どうせろくなもの食べてなかったんでしょ? ちょっと久しぶりに海賊でもやりますか!!」


「海賊っすか!? いいっすね!!」


「私も海賊料理が食べたいです」



厨房を借りて、大量の海鮮と野菜たっぷりのトマトスープを作ってみんなに出す。

いいもの食べてなかったのか、みんな痩せていて可哀想だ。

取り敢えず飯だ!!



「うめぇ………うめぇよ………」


「生きててよかったぁ!!」


「国王自ら食事を作っていただけるとは………。恐れ多い………」


「いいから食べなさい!! こんなもん上品に食べても意味がない!! 手で食え手で!! 祭りの余った酒もあるぞ!!」



みんな衰弱していたのだろう。

お腹いっぱいになったら眠ってしまった。

城のメイドに頼んで部屋まで案内してもらう。



俺はトロスさんと喧嘩の打ち合わせだ。



「歩いたら1日半。準備して出てきて早くて4日ってところか」


「そうですね。それぐらいが妥当だと思います」


「取り敢えず街の門を補強して、街は籠城態勢に入れ。俺たちは外で迎え撃つ」


「え? 5人ですよね?」


「十分だろ」


「十分じゃな」


「十分っすか?」



よっしゃ!!

敵国で土木するぞ!!

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