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シュウカツ!!

野菜の間引きを行なっている。

子供たちも連れて農業体験のようだ。



まあ25m四方なのですぐ終わるのだが。



それが終われば車に乗ってブロンズ商会に商品と人間を迎えに行く。

一回棚が埋まればあとは補充だけでいいのだが、最初なので持ってくる物が多いのだ。



車にセバスチャンを乗せて出発。

物は俺の収納でなんとかなるので人間だけ運べばいい。



門を通ってブロンズ商会の裏口に停め、商会に入る。

どうやら準備は終わっているようなので、物を収納に突っ込んでいく。

今回来るのはロバートさんと売り子の2人のようだ。

仕入れ担当だった兄弟に店を任せてこっちに来るらしい。



「これは………こんな物が世界にはあるのですね………」


「まあ自分以外に燃料が出せないので意味無いんですけどね」


「馬車より断然速いですね………」


「馬車が遅いんです」



話しているうちに店に到着。

中に入って設備の説明をしながら物を出していく。

ロバートも水道や明かりにおっかなびっくりだけど、暮らしてくうちに慣れるだろう。



組合の人間も今日の朝馬車で来たはずなので、様子を見に行こう。

まだ荷物を宿舎に置いている途中のようだ。

倉庫ではもう仕事を始めているようだが。



使いやすいように設計したので大丈夫だとは思うが。

まだ説明を聞いていないからわからないか。

そりゃあそうだ。



滑車の説明をして、魔物を吊りやすくしたこと、直接水を流せること、水槽や水道にいたく感動していたが、ホースをつけるのを忘れていた。

水道にホースを繋いで、ついでに包丁にシャープナーもプレゼントしておいた。



他に何かいるかな?

ちょっと仕事を見ながら必要な物がないか確認する。



骨すき、皮剥ぎ、フック、メス、ノコギリ、ボルトカッター、台車、長靴、手袋、エプロン。



こんなもんか。

お代はたまにいい内臓とかお肉が入ったらください。



「こんないい道具初めて使った。ナイフも持っている物より使いやすそうだ。これなら数来ても捌ける」


「内臓はきれいに洗ってから小麦粉を揉み混むようにすると臭みも無くなりますよ。舌とほほ、首なんかも美味しいので取った方がいいです」


「そうなんだな、試してみよう」



今捌いてる分のイノシシの魔物の舌を2本もらい持って帰る。



家に帰り、タンに下処理へ。

先が尖った包丁を使ってタンの皮を剥いでいく。

そこからタン裏を外して唾液腺を取り、薄く切っていく。

それが終わったらタン裏からタン芯を取り出してこちらも薄切りに。



塩胡椒してさっと焼き、レモンを搾っていただく。

もちろん旨い。



お昼の時間はそろそろなので、全部焼いて収納にしまっておいた。



「舌がこんなに旨いとはのぅ」


「旨いだろ? 悔しいほどに」


「悔しいかは知らん。じゃが今まで食べなかったことは後悔している」



取り敢えずお昼を食べ終わったので、タンのお裾分けを持って組合に行き、捌いた本人にも食べてもらう。



「舌ってこんな味だったんだな。内臓は食べていたが、頭は捨てていた。これからは頭からも肉を取ってみよう」


「まあだいたいで大丈夫です。脳や目は要りませんから」



たしかヨーロッパ辺りでも昔は頭も食べていたはずなんだけどな。

こっちは食べる文化は無いみたいだ。




今日はこれからグスタフが切った木を回収しに行かなければならない。

定期的に回収しないとすごい距離歩きながら回収するはめになる。



バイクで3kmほど進み、そこからバイクをしまって徒歩で木を回収していく。

たまに冒険者もここら辺を歩いている。

こっちもイノシシや鹿の魔物が取れるらしい。



グスタフが乗ったハーベスタが見えたが、仕事の邪魔はしないで木だけ回収して帰る。

家から7kmほど進んでいるが、まだ森は抜けない。



湖で釣りをしているセバスチャンのもとに向かい、横に座って俺も釣りを始めた。

最近はルアーでのバス狙いだ。

船からならば意外とすぐ釣れるのだが、デッキからだと難しい。

入れ食いには飽きてしまった。



それでも3匹ほど釣り上げて、夕食後に捌いて燻製にする。

醤油ベースの液に浸して1日置き、半日乾燥させて半日温燻で完成。

スライスしてあるので乾燥も燻製もすぐできる。



いっぱいできたので、旅人亭にお裾分け。

軽く炙ってどうぞ。



「冒険者からの受けがいい。定期的に作ってくれないか?」


「別にいいですよ。魚は山ほど取れるんで」



ということでジェイソンかポアソンにやらせよう。

二人とも手伝いだけで最近暇そうだし。



「俺やりたいっす!! 燻製すきっす!!」



ということでジェイソンに決まった。

罠を使って魚を取り、その間に液の作り方を教える。

終わったら魚を引き上げて、血の抜きかたや捌き方を教えて今日は終了。



「意外と大変なんすね。燻製って」


「時間はかかるけど、毎日やれば難しいことじゃない。難しいのは長期保存の冷燻だ。あれは時間と管理が大変だぞ。温燻は2、3日しか持たないからな」


「そんな大変なんですか? 当分は温燻で修業します。液も色々試してみたいですし」


「そのうち冬用に肉の燻製なんかも教える」



ポアソンにも何か仕事あげないとな。

湖の人間の管理やお金や交渉を任せたかったけど、何かやりたいことないかな?



「やりたいことですか? ケン様の組合との交渉や売買なんかやらせてもらえればいいですけど」


「じゃあNーONEやるから任せるよ。取り敢えず冒険者組合での魔石の取引と大工組合との建材の取引をお願い」


「かしこまりました。取り敢えず魔石の取引を教えていただいてもいいですか?」


「分かった。そろそろ魔石取りに行かないといけなかったし丁度いい」



ポアソンを連れて冒険者組合に向かう。

もうすでに魔石の買い取り価格は上がっているらしく、組合も嬉しいようだ。

町と湖の魔石を目録を確認しながら、ポアソンに計算機を叩かせる。

間違っていないようなのですべて買い取り、売却額の75%を支払った。



今日の儲けは1.3万f。

これからは他の町からも持ってくるとのことなので、一定数入った段階で家に届けてもらうよう伝えた。



明日は大工組合の連中との取引だ。

これに関しては俺が商品を出さなくちゃ行けないので計算と記録をお願いする。

毎回額が増えていくので、今回はどれぐらいの注文が入るか分からない。



しかしこれでみんなに仕事ができた。

俺は無職になりたい。

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