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キャンプ場と防具


「パーティーだ。俺とセバスチャン、ポアソンは正装、ジェイソンとシード、グスタフは武装だな」


「俺も変わるんすか?」


「ジェイソンはそのままで良いだろう。つーかお前を基準にする」



シードは遠距離だしライオットスーツはいらないな。

鉄板チョッキとフェイスマスクだけで大丈夫そうだ。

グスタフもサイズ的に変えられないしな。

フェイスマスクも着けてるけど、髭がじゃまだよな。

下半分切り落とすか。



ポアソンはセバスチャンと一緒に燕尾服でいいな。

下に防刃インナーでも着させておこう。



全員のフェイスマスクにドクロを描いて。

俺は学ランだしそのままでいいか。

恥ずかしいし。



………完璧に悪役だな。



「俺たちパーティー出席するんですよね? 世界征服じゃないっすよね?」


「ジェイソン、パーティーは戦争と変わらないぞ?」


「違いますよ?」


「同じだ」



そういうことにしておいてくれ。

こっちもやり過ぎた感がすごいんだ。



「セバスチャン、王都まで馬車でどれくらいだ?」


「大体4日ほど掛かりますな。車であれば6時間もあればつくかと」


「じゃあ前日に出発して、王都の近くでトレーラーを出して入るぞ」


「かしこまりました。後1月もありますので、それまではどうしますか?」


「北の山へ伸びる道を作りたい。馬車が通るような道じゃなくても構わないが、バイクが通れる程度には切り開きたい」



歩いて森に入るのも構わないが、いろいろと邪魔で距離が出ない。

木を切ったりはしなくていい。

藪や雑草なんかをきれいにして砂利でも敷いておこう。



手が余ってる人間を集め、芝刈機やチェーンソーで歩いていく。

後ろには男の子達が付いてきていて、砂利を袋からひっくり返す。

山の麓までは別に伸ばさなくていい。

あと1日歩けば山というところにキャンプ場のような広場だけだけ作って柵で囲って仕舞おう。



獣道のように人間1人が歩ける程度の道を砂利で作っていく。

途中途中に看板を出して家の方向と川の場所を教えておこう。



そのうち道から草が生えてくるかも知れないが、いろんな人間が歩くうちに枯れていくだろう。

公園のテーブル付きベンチみたいなのも置いていき、さながら自然公園のようだ。



途中で冒険者が猫車を押しながらやってきて、猫車の貸し出しと道の敷設を感謝された。

山と家の間ぐらいの川沿いに、木を切ったりして10mx10mほどの場所を用意。

ベンチやテーブル、かまどなんかも設置していく。



周辺をフェンスで囲み、入り口だけ木製にしてどこが入り口か分かるようにしよう。



「これでいいな」


「十分かと」



後砥石、裁縫セット、包帯やなんかも置いていくか。

盗まれても嫌だが、そこは冒険者の良心に任せよう。



後日、冒険者に砥石を売ってくれとお願いされた。

組合に卸して販売させる。

砥石、棒のシャープナー、包帯、裁縫セット。

意外と裁縫セットがよく売れる。

みんな戦闘やらなんやらでよくボロボロにするからな。



組合からも冒険者が徐々に増えてきて嬉しいと感謝された。

特に道は素材が傷む前に帰ってこられるから良かったようだ。

倉庫に解体用に滑車も設置してあげた。



最近は町でここが噂になってきているようだ。

祭りの開催と旅人亭、便利グッズの販売といろいろやったからな。

旅人亭も少しずつお客さんが増えてきてよかった。



バイクでキャンプ場まで40分。

子供たちは毎日バイクの後ろに乗れたのが嬉しかったらしい。

帰ったあと女の子たちも乗りたがったので湖の周りを散歩したりした。



洗濯機も導入したし、大分女性陣の仕事も楽になった。

冬の洗濯は大変だからね。



おやっさんも女性陣には頭が上がらない。

宿の掃除に洗濯、給仕なんかも女性陣がいないと回らない。

双子のユナとユマもお手伝いを頑張っているようだ。



王都へのカチコミに向け、シード、ジェイソン、グスタフ、ポアソンはセバスチャンからマナーの講習を受けている。

俺も王族としてのマナーを勉強中だ。



基本は言葉遣い。

俺は偉そうにしていればいいらしい。

王だからな。

今でもおやっさんや他人には敬語が抜けない。

おやっさんは敬語でもいいか。

でも正式な場所では偉そうにしなくちゃいけないな。



グスタフは敬語がちゃんとできない。

ジェイソンは軽い。



あいつらは大変そうだな。

そこから護衛としての動きや立ち位置なんかも教わっている。



今回はみんなで車移動。

王都の近くでシードとジェイソンは馬の代わりにバイクで騎士を務め、俺は悪趣味なトレーラーでの移動になる。



バイクにもハロウィーン用の飾りで売っていた動物の骨をヘッドライト辺りに取り付け、燃料タンクにはあばら骨、足周りのフレームも大腿骨などで装飾している。



気が狂ってる。




冒険者たちにアイデアを募集。

馬車の前に大きな魔物の頭蓋骨を設置した。

冒険者たちもノリノリである。



料金を払おうとしたが、これが王都に乗り込む名誉が報酬だと断られた。

仕方ないのでコールドスチールで剣を購入してプレゼント。



1回全員で予行演習に湖周辺を走ってみたが、特に問題はない。

冒険者たちは爆笑していたが。



「事情を知っていれば面白いが、知らなければ逃げるだろうな」


「ホッホッホ!! 陛下の武勇が広まりますな!!」


「ヤバイっすよこれ。世界に喧嘩売ってます」


「ただの木こりだったはずがいつの間にか魔王の護衛か」


「私はただの商人なのですが………」



俺なんて元々料理人だぞ。

可哀想なのでポアソンにはネクタイピンやカフス、ブローチなど装飾品でゴテゴテにしてあげよう。



ちょうどドクロのブローチもあったし。



そんな泣いて喜ばなくても。



「こんなもんで準備は大丈夫か。全員の教育はどうだ?」


「グスタフ殿がまだ怪しいですが。まあ大丈夫でしょう」


「4日後の出発だ。まだ時間はある。酒を使えばグスタフの教育なんてすぐ終わる」


「なるほど。試してみましょう」



子供たちにもそのうちちゃんとマナーとか教えないとな。

大人になってから恥をかかせたくない。



ついでに将来の夢でも聞いてその教育もしていきたい。

教材なら山ほど買えるんだ。

ちゃんと教育にも力を入れていかないとな。



夕食後、残る人たちにいない間のことをお願いして、買い物ができない間の食料なんかを置いていく。

3日いないだけだが、旅人亭の食料も俺が提供しているんだ。

結構な量が必要になる。



N-ONEとリーフは置いていくので最悪町に買い物に行ってもらおう。

銃も置いてあるし、何かあっても大丈夫だろ。



やはり連絡が取れないのが痛いな。

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