表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/122

ロビン君と街道

「やっと帰りましたね」


「ポアソンもいい勉強になっただろ」


「あんなのとこれから交渉しなくちゃいけないんですか?」


「まあ2・3ヶ月に1回ぐらいな」


「そりゃあ隠居しますわ………」




タヌキが帰ったので、チェーンソーを出して伐採再開。

切り口が斧じゃないけど聞かれなかったな。

まあ貴族だし木こりのことは分からないのかも知れない。



今は14人も男がいる。

俺とセバスチャン以外全員伐採に行っているが、それでも以前の倍だ。



冒険者たちは貴族が来ている間暇潰しにゴブリンの討伐をしていたが、帰ってきたときに俺のパンツを持って帰ってきた。

ゴブリンが頭に被っていたらしい。



なんかゴブリンを寄せ付けるフェロモンでもあるのだろうか。

干していたパンツが無くなっていたことにすら気付かなかった。




俺とセバスチャンはというと、道路にコンクリートを流す準備を進めている。

大量の赤レンガを購入し歩きながら道路の片方に1列に並べていく。

帰りは棒を持ち、幅3mのところでまた1列に帰っていく。



その間に砂利を袋ごと置いてい、セバスチャンが袋を外して均していく。

取り敢えず村に続く川まで。



1つ1つは安いが量が多すぎる。

道路を敷くだけで30万f吹っ飛ぶ計算だ。



今回タヌキが買っていった金額丸々消えるな。

コンクリートは全員で終わらせるとして、先にレンガと基礎になる砂利だけでも敷いていこう。




今日だけで500mの砂利を敷いた。

袋からひっくり返すだけだが、平らにしなくてはいけない。

明後日に伐採が終わる予定なので、その翌日に切り株を焼いていき、そこから初めて道路の工事に入れる。



こりゃあ今年中は厳しいかもな。




「アニキすげぇ!! 2人でここまでやったのかよ!!」


「アニキって何者なんだ?」


「貴族がわざわざこんな森まで訪ねてくるって、相当偉いんじゃ?」


「でも貴族じゃなさそうだしな」




ただの隠居だよ。

本当だよ。




その日も労働で疲れたので、晩飯は外でバーベキュー。

意外と11月でも暖かい。

ここはそんなにキツイ寒さは来ないかもな。



大量の肉を食い散らかし、今日失ったエネルギーを補充する。

みんなもバカ食いしている。

野菜も食えよ。




2日経ち、ようやく伐採が終わった。

今日から切り株を燃やすのだが、人数がいるので1日で終わる予定だ。



切り株に十字に切れ込みを入れ、中に炭を詰め込み、燃やす。

それだけで切り株の水分が抜け、火が切り株に燃え移る。

根が生きていてまた生えてくる可能性もあるが、上を砂利とコンクリートで埋めていれば大丈夫だろう。




夕方になる頃にすべての切り株に火を付け終わり、家に帰る。

明日から道路作りに入るのだが、今日はロビン君が誕生日を迎え13歳になる。

俺の誕生日は9月だが28を越えて祝うつもりもないので放置だ。



家に帰り夕食にするが、誕生日ケーキを用意してある。

プレゼントは迷ったが、ロビン君のフル装備と刀をプレゼントすることにした。



剣道着にライオットスーツを取り付け、袴はブーツイン。

垂れはあったほうがカッコいいので、ライオットスーツの部品を分解して垂れに固定した。

兜は面だと動きづらいのでヘルメットだが、おでこのライトの部分を加工して兜風にしてある。

面頬も防弾のフェイスマスクを加工して面頬風に、勿論髭もつけてある。



やっぱりロビン君は何を着てもイケメンだ。

150cmほどの身長だが、ガタイも良いし強そうに見える。



「故郷の鎧っぽく加工してみた。そこそこの攻撃には耐えられるはずだ」


「超かっこいいです!! 壁に飾ってある絵より強そうです!!」


「気に入ってもらえたなら良かった。刀も少し長いかも知れないが、脇差しと2本揃えてある。時間ができたら訓練でも着てみて動きに慣れるようにね」





冒険者たちも羨ましそうに見ているが、この装備は作るのが面倒臭いのであげない。

せめて中級になったら売ってあげよう。




今日から道路作りに入るが、俺は基本並べていくだけだ。

砂利を袋から出したり、平らにしてもらうのは皆に任せる。

一部は丘のように盛り上がってる場所を平らにならしたり、地面に出ている根っこなんかを燃やしてもらっている。



これは伐採よりも早く進む。

1日で700m弱ってところか。

物資を運ぶ時間がないのだから早くて当然なのだが、レンガの縁を並べるのにずっと中腰なので腰に来る。



取り敢えず3km分ほど物資を並び終え、一回家に戻ってコンクリートの準備をする。

すでに砂利が入っているコンクリートにさらに砂利をプラス、嵩ましをしてから敷く予定なので、大量のコンクリートと砂利を積み上げていく。

明日からコンクリートを練る人間と敷く人間に分かれて俺はピストン輸送。



道のりはまだまだ長い。





翌日、もう3kmほどレンガと砂利を並べたところで村まで後少しだとわかった。

少し延ばして森のそとまで繋げてしまう。



木が無ければ意外と直ぐに村まで行けるようだ。



反対側のレンガを並べながら帰り、また砂利を出しながら森の外へ。

帰りはチャリで帰った。



早い。

街道があればこんなに早く来られるのか。




明日からコンクリートを敷く作業も始まる。

それが終わればいよいよ新旅人亭の建設だ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ