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タワーディフェンスの準備

「全部押収です」


「はっ?」


「だから全部押収です」



あ…ありのまま今起こったことを話すぜ!


俺は奴に家のを売ってほしいと言われたから

断ったらいつのまにか押収されることになった。


な…何を言っているのかわからねーと思うが 

俺も何を言われたのか分からなかった…。



次の日、朝早くにクリスがやってきた。

どうやら色々上に伝えたようだが、そんな良いものなら買い取ってこいと言ったらしい。



売ったところでどうせ使えないので断ったら、ここにある品は禁止されている物が入っている可能性があるから押収するそうだ。



家やレベル上げも含めて2ヶ月近くかかったものをハイそうですかと渡すわけがない。




この世界に落ちてから3ヶ月、ようやく主人公としてトラブルが舞い込んだようだ。



俺は鉈を抜いてクリスに向け、執行猶予付きの死刑を言い渡す。


「ここにあるものが1つでも盗まれたらお前を殺す。たとえ犯人がお前で無くても殺す。お前に関係ない団体でも殺す。昨日言った技術がすべてだと思ってんのか? 隠してあれだぞ? お前が上司にどんな報告をしたかは知らんが、きっかけはお前だ」



後ろにいた衛兵が剣を抜くが、セバスチャンが何もしないわけがない。



「動くな」




セバスチャンのタメ口怖ぇぇぇぇぇぇ。

主の俺でも小便漏らすわ。



ケビンたちごめんなさい。

巻き込むくらいなら昨日逃がしておけば良かった。この人たちは無関係なのに巻き込んだことに対して申し訳がたたない。



だがジェイソン、お前はだめだ。

戦闘奴隷だし。

まだ家へ来てから一回も戦闘してないし。



「帰って上に伝えとけ、戦争だったらしてやるから町の人間逃がしとけって」



はい、レベル20です。ごめんなさい。

まあ遠距離武器ならいっぱいあるし、逃げるだけならなんとかなるだろう。

ケビン一家だけでも逃がせないかな。

奴隷の腕輪外しとけば良かった。




「こっこんなことしてただで済むと思ってるのか!?」


「お前らこそこんな問題になってただで済むのか? どうせ出世したくていいこと言ったんだろ? こんな大きな問題になったらお前もただじゃすまないだろ」



最初に買い取りって言った時点で押収はこいつの独断の可能性もある。

そこは深読みしても答えは分からないが、問題になったら上は平気でこいつの首を飛ばすだろう。



それでも上がバカだったら話を大きくして個人ではどうしようもなくしてやる。

話が大きくなればなるほど立場が悪くなるのは相手だ。




「さっさと上に報告しに行け。俺は戦争の準備して待っててやる」



これ以上居ても進まないので追い出す。



「巻き込んで申し訳ない。謝って済む問題じゃないが、死んでもケビン一家は守るので安心してほしい」



「大丈夫です。主様は本当に良くしてくれた。こちらもお手伝いすることがあれば言ってください」


「ありがとう、取り敢えず家の防備を固めるのを手伝ってほしい。ジェシカさんとロビン君とマリーちゃんは安全な所を作りますのでそこに避難していてください」




ホームデポからシェルターを選択し購入。嵐用の物だが丈夫で鍵がしっかりしているので安心できる。中に水や簡易トイレ、非常食、毛布など必要な物を入れて、鍵をジェシカさんに渡しておきなんかあったら直ぐに入るように伝える。



誰も開けられないが、ストレージなら取り除ける。



急いで戦闘装備に着替え、ケビンにもライオットスーツを購入して装着、誰でも狙えるボウガンと、催涙弾を渡す。

トランシーバーとガスマスクも忘れない。



俺たちもガスマスクを全員身につけ、催涙弾をバカみたいに買っておいた。

試合じゃあ勝てないかも知れないが、喧嘩ならどんな手でも使ってやる。

パッと見完全にテロリストです。




次に家の前に行き家を囲むようにフェンスを設置する。

フェンスを調べたらフェンス用の穴を開ける道具が出てきたので購入。

先が尖った筒をスレッジハンマーで地面に打ち込んで、引き抜くだけである。

開いた穴にポールを入れフェンスを針金で固定、フェンスは18mで巻いて売ってたので、ポールさえ入ってればすぐできる巻き終わってから追加でポールを立てて強度をあげる。



表をジェイソンに見張ってもらい、庭に回って旅人亭のおやっさんに事情を説明した。




「そうか、分かった。何かあれば言ってくれ」


何かあればご連絡します。

おやっさんにトランシーバーとイヤフォンを渡して使い方を説明する。


ついでにチョコレート山盛り置いてきた。




庭に戻って旅人亭との通路を板と釘で封鎖し、ケビンの家も危ないのでそのままストレージへ。梯子を使って屋根に上り、薄いコンクリートボードを乗せていく。




「主様~来ましたよ~」



屋根から表を見れば、30人ほどの衛兵がこちらへ向かってきていた。

戦うことを選んだらしい。



「全員ガスマスク着用。おやっさんは双子を連れてそこから離れるか、屋内の風が入らない所に避難してください」



俺は屋根からそいつらに向かって催涙弾を投げる。

鎧にぶつかってカンッと音がなる。

煙から逃げているようだが、わちゃわちゃしていてよくわからんな。



取り敢えずジェイソンに任せて屋根の強化を終わらせた。

そこから下に降りて、壁にもコンクリートボードを設置していく。

殆んど立て掛けてるだけだが、取り敢えずそれで良いだろう。



これで火矢が飛んできても直ぐに燃えることはないと思う。



そう思った瞬間、魔法が飛んできた。



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