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匠への道

今日からケビンたちの家を作る。



場所は庭の使ってない空き地だ。

男が4人いるのでシャベルを4つ買って穴を掘る。

家より一回り大きいぐらいで、深さは30cmもあれば良いだろう。

ロープを四角く張って目印にする。

地面が硬いが真ん中にまず穴を掘り、どんどん周りを崩しながら掘っていき掘った土はロビン君がタイヤが2つ付いた猫車で捨ててくる。

タイヤが2つ付いていれば転ばない。



2時間ほどかけて掘り終わり穴の底をパーテーションみたいなので押し固めていく、タンパーっていうらしい。初めて聞いた。

そこに砂利を出していき、平らに均す。




そこで昼になったので、旅人亭でご飯を食べるついでに新人を紹介する。



「増えたな………」


「うちの国民たちです」



そこで一人一人紹介していき、エリーちゃんを双子に紹介する。

同い年だし直ぐに仲良くなるだろう。

ユナがエリーにチョコレートをあげていた。



3人で遊ばせるために宿の裏にトランポリンを勝手に設置して、遊び方を教えて作業に戻る。




砂利を木材で四角く囲み、中に針金の網を入れておいて、コンクリートを練る。

分量なんて分からないので最初から混ざってるやつを使い、木材の高さまでコンクリートを流し込んでいく。

グラウンドを平らにするやつみたいなので平らにする。


コンクリートが乾くまでやることがないので、今日は終わり。




ケビンを畑に連れていき、見てもらう。



「酷いですね」


「植えただけだからな」


「種があるのならやり直したほうがいいです」



一度全部抜いて、やり直し。

はつか大根は実すら付いていなかった。

ホームデポから肥料を取り出し、書いてあることをケビンに説明する。

肥料を少量出して、土をかき混ぜる。

ジェイソンには手当たり次第にフォークで耕してもらい、セバスチャンには水を撒いてもらっている。



俺もフォークで土を起こし畑になる部分を広げる。

ケビンが言うには土づくりから始めないとダメだそうだ。

植えれば何かしら育つと思ったが、それで育つのは雑草だけだそうだ。



今日は初日なのでキリのいいところで切り上げる。

コンクリートも急速乾燥のものを選んだので明日には乾いてるはずだ。

時間も遅いし、残りはまた明日だな。



エリーを迎えに行くと、おやっさんがトランポリンで遊んでいたので、無視してエリーを連れて帰る。

おやっさんが俺に見つかった時の「しまった!!」って顔は見なかったことにしよう。





家に帰って皆で食事を取りながら、歯磨きや洗顔を渡して使用方法を教えて、朝と夜に使うように言う。



女性のジェシカさんには洗顔とは別にスパセットやハンドクリームなんかも渡しておく。

利用方法なんかを説明すると勿体ないと固辞されたが、別にスキンクリームなんかは高くないので問題ない。

これで各種ファンデーションやら化粧品やらが出てきたら、さすがに自重させるが。




明日使う釘やネジ、土台のブロック、補強材なんかをみていく。

一応住居ではなく倉庫なので、がたつきや破損はできるだけ押さえるために各所補強して丈夫に作りたい。



木材を釘で合わせる所に金属製のガイドを付けたりするだけでも変わるだろう。

地震の無い国の物なので、そこら辺が心配だ。



壁や床も合板で薄いし、踏めば歪みそうなので、その上からも床材を合わせていって、柱が細くて心配なので、間にも何本か同じ長さの木材で補強したい。



出入り用のドアと搬入用の両開きのドアがあるので、両開きのドアを無くせば、そのまま横にもう一軒取り付けて拡張もできるだろう。



壁は板一枚で冬が寒そうなので、断熱材も取り付けないといけないし、完成してからストーブも付け、ソーラーパネルで明かりも必要だな。



倉庫を居住用にするのは、結構必要なことが多そうだ。



翌日、コンクリートが固まってるのを確認し、キットの木材で土台を作る。

それを土台のブロックにのせて各所土台のブロックを追加で入れていき、補強する。

元々ブロック6個ですむところ、15個に増やし、木材同士の繋ぎ目は釘じゃなくて金属製のガイドとネジで固定した。



合板を釘で張り付け、床は完成。壁を作っていく。

番号の振られた木材をその通りに組んで終わりなのだが、そこも追加で補強する。



ようは4枚大きな板を作って張り合わせるのだが、これは直ぐ終わった。

壁が合板だから枠を作るだけでいい。



四方を立てて固定し、釘で仮止めして金具でくっつける。

今日はここまで。



「こんなに早くできるなんてすごいですね」


「簡単だけど壁が薄いだろ? 後でいろいろやるから安心してくれ」


「いえいえ!! 奴隷に家を建ててあげる主人なんか聞いたこと無いですよ。ケン様に買われて良かったです。この家も前の家より大きいですし」


「それなら良かった。じゃあまた土いじりの時間だな。ジェイソン!! 働け!!」


「俺が一番奴隷っぽい!!」



俺は掘り起こした土を鍬で細かくし、セバスチャンが農業用の土を全体にばらまいて、ケビンがフォークでかき混ぜる。


それを繰り返していき、庭の半分ほどがある程度細かくなってきた。

まだ畑としては土がダメダメらしいが。



その日はそれで全工程終了。汗をかいたので先にシャワーを浴びてから夕食にする。

シャンプーも垂れ流しだし、排水も考えないとな。

できれば湯船に浸かりたいが、風呂を作るのはまだ先である。



夕食後、みんなでのんびりしている時間に、ケビンに育ちやすいと書いてある種を見せていき、写真から作る作物を決めてもらう。



最初はハーブ類とトマト、唐辛子に決まった。

トマトと唐辛子はやっぱり育ちやすいらしい。

それでもただ耕しただけじゃあ枯れると言われた。

実際種に書いてある予定よりも育ちは悪かったし、植え直した方が良いだろう。



明日、セバスチャンには朝納品に行ってもらい、俺とケビンとロビン君での作業になる。

午後は訓練を行い、ケビンとロビンに畑作業をしてもらう。



明日には屋根まで設置したい。

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