表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/122

キャンプに行こう

今日は鍛練の日だが、森に来ている。

コボルトで多数相手の時の立ち回りの練習だ。

4匹の集団を見つけたので、まず刀のみで戦う。



1体目はまず刀で槍を打ち上げ、そのまま一刺し。

横から突っ込んでくる個体がいたので、刀で槍を逸らして腹を切りつける。



そこで鉈を装備して突っ込んでいき、コボルトが槍を突き刺そうとしたところで刀で槍を払い、鉈で槍を切断して刀を胸に突き刺す。

後ろにいるコボルトに今突き刺したコボルトを蹴ってぶつけ、死角から頭に鉈を振り下ろす。




次の団体はゴブリン3体。

今度は鉈のみで戦う蛮族プレイである。

ストーンボールをぶつけて鉈を肩口から叩きつけ、そのまま次のゴブリンに接近して首を切りつける。

逃げようとする3体目に鉈をぶん投げると、そのまま背中に刺さったので抜いて後頭部に鉈を振り下ろす。




やっぱり蛮族プレイの方が勢いがあるな。

刀でも蛮族でいくか。

URAAAAAAA!



「また森にでも行くかな」


「良いですな。そろそろオークも増えてきているでしょうし、やりがいはあるかと」


「遠距離用に弓も買うか!」


「旦那様は投げ槍がお似合いです」


「また一歩蛮族に近づくな!」




家に帰り、魚の白ワイン蒸しを作って晩飯を済ませ、納品する物をまとめてから寝る。




翌日、ロバートさんにまた商品を取りに行くと伝え、納品する。ついでに弓を2つと矢をいっぱい買う。

欲しい物があれば多めに取ってくることを伝えると、バックパックとポンチョだそうだ。

10日ぐらい離れることを伝えて宿へ向かう。



宿でおやっさんにまた森に行くことを伝えると、冒険者から聞いた情報を教えてくれた。



なんでもオークが増えて正式に依頼が出されたようだ。畑への被害が大きくて困っているようだ。

双子とおやっさんに畑の管理をお願いし、代わりにチョコレートとパン切り包丁と筋切り包丁を渡す。



セバスチャンは今家で自転車の練習をしている。

ここ最近は別行動も多い。


帰ったら一応乗れるようにはなっていたが、まだぐらついていたので、スピードを上げればぐらつかないことを伝えて家に入り、必要な物を収納に入れていく。



今回も塩漬け肉と魚の干物、生の魚と肉、パン、野菜をいっぱい収納に詰め込んでいく。

今回は完全にキャンプのつもりである。



サバイバルを越えればただの趣味である。

保存食でぱっぱと晩飯作り、セバスチャンを呼びに外に出る。



「あなたー、ごはんよー」



ガシャン!!


ドリフか



「お戯れを……」



「いいから飯だ。明日40km近く乗れるんだから勝手に上手くなる」



飯を済ませて荷物をまとめさせ、シャワーを浴び終わったらシャワー室も収納する。

もうこれ無しでは生きていけない。



明日は移動だしさっさと寝よう。




翌日、荷物をまとめて旅人亭で朝食を取り、出発する。

町から出てしばらく歩いたらバックパックを収納して自転車を出し、村へ向かう。

気配察知で人の気配がすればまたバックパックに戻すが、この街道で人とすれ違ったことがない。



オフロードなのでマウンテンバイクだが、山を走るわけではないので、靴もペダルもロードバイク用に換えていて、こちらの方が長距離走るのであれば楽だ。



最初はセバスチャンも苦戦していたが、今では喋りながら漕いでいる。長距離なのでギアは軽めで設定し、きついけど速いギアから2つ落とさせている。



「いやー、慣れれば気持ち良いものですな」


「いつか双子を連れてサイクリングしたいね」


「子供用の物もあるのですか?」


「山ほどね」



歩きの倍以上のスピードで村へ到着。

門番さんに声をかける。



「また来たのか」



そういえば意外とハイペースでこちらにお邪魔している。なにかと毎日何かしているからか実感がわかなかった。



「今はオーク退治に冒険者が来ているからまた野宿だぞ」


「問題ないです。どこでも泊まれる装備なので」


「ならいいが……」



前回と同じ空き地に案内された。

前回同様タープを張り、下にブランケットを敷く。タープの奥に隠れるようにテントを組み立て、上からタープをかけて目立たないようにする。

目立つは目立つが、色だけでも普通にしておきたい。



水をポリタンクに入れ、火を熾す。セバスチャンにはテントの中のマットやら寝袋やら設置をお願いしている。



俺は鍋でスープを作り、フライパンで薄切りにした塩漬け肉を炒めてパンに挟み、保存食をお湯で戻す。



食事を取っているがまだ明るい。

早く着きすぎたせいで昼過ぎである。ただ移動でお腹が空いたのでガッツリ作っていたが、このまま湖まで行っても良かったかもしれない。



セバスチャンと相談してちょっと森に入った所で弓の練習をする。

矢が無くならないように開けた所で木に向けて放つ。当たらない。

結局10発撃って木に刺さったのは1本だけだった。外した矢を探すのが大変だ。



丘の斜面に切った薪を並べてガンガン撃つ。

筋力がどれくらい上がっているかは確認できないが、普通だったとっくにヘトヘトだろう。

当たるようになったら距離を取って、当たるまで撃つ。

夕方になるまでに30m離れても当たるようにはなってきた。

当たらなくても近くに寄っているだけでも進歩だな。



夕方戻ってきてから冒険者を見かけた。

中級5人の団体で全員男。剣持ちが2人に槍持ちが2人、弓が1人だ。

軽く挨拶したが、気のいい奴らだった。



明日は森に入り湖の南側に拠点を作る。

そこから南を探索してオークを狩っていき、レベルアップと技術の向上を目指す。

剣術スキルも欲しかった。

そうすればレベルアップだけでいいのでワニ狩りだけで済んだのに。



拠点を設営したら弓の練習も行う。

スノーボードを立ててそれを狙うことにした。薪は離れると小さすぎてよく見えない。



晩御飯にパスタの非常食と適当におかずを作り、

食事にする。

食後に紅茶を飲みながらセバスチャンと話す。



「レベル20まで上げるならどの魔物がいいかな?」


「ウルフ系、オーク、リザード系やフロッグ系などがございますな。いろいろ狩っていけば、得意な魔物も見えてくるかと」


「なるほどな。ブラックアリゲーターは得意だぞ。金になるしな」


「あれは酷かったですな」



おしゃべりも早々にテントに入って寝る。

明日も移動なので寝不足はつらい。




「旦那様」


「ん………、どうした?」


「村の外から多数の気配が集まっております」


「!!」





その日の夜、村がオークの集団に襲われた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ