表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/122

狩りまくれ!

「やっぱり冒険者より稼げるな」



ベッドで1人考えたが、冒険者で稼ぐよりもメタルマッチを売っていた方が儲かる。

下級冒険者のクエストではレベルも上がらないし、クエスト抜きに活動した方がいいと思う。

明日は1度組合に顔を出してゴブリンなど魔物の出没場所を聞いてみよう。



その日の晩は煮込みを食べ、早めに就寝した。



朝組合に顔を出し、受付には並ばずに中級クエストを見てゴブリンよりちょっと高いくらいのクエストを探す。

ホーンラビットの討伐があったが、あれは肉がメインで魔石はゴブリンより安いらしい。

この中だとコボルトの討伐がゴブリンより魔石が高いそうなので、そのまま組合を出て目的地である町の北西にある森へと向かう。



「コボルトは確か犬の魔物だったな」



足の速そうな魔物である。お金もあるし、装備も強化しよう。まずブーツ130f、靴下2足で30f、ナックルガードがついたグローブ40f。

合わせて200fで残金1101f。



やっぱりサンダルからブーツになるだけで動きやすさが全然違う。サバイバルバッグに付いてきた手袋は防火、防刃がメインなので握り難いうえに滑る。



森へ入ると少し奥へ進み、獣道にそって歩く。10分ほど歩いた場所がコボルトがよくでるポイントのようだ。

さっそくコボルトを見つけるが、3匹いるのでひとまず放置する。

犬?というかなんというか、牙でも生えてるのかと思ったら、形は二本足で立つ犬だがげっ歯類のような歯が生えていた。

身長は100cmぐらいで小さいが、石器でできた槍を装備していて、ゴブリンよりも厄介そうである。


コボルトの集団を観察していたら、3匹のコボルトが辺りをキョロキョロしだし、そのうち向かってきた。

少し歩いてきたところで、こちらへ走ってきた。

匂いで気付かれたみたいだ。俺は仕方がないので立ち上がり、槍を構えて3匹を迎え撃つ。

後5mというところでコボルト共は槍を構えてこちらへジリジリと迫ってくる。

先頭があと2mというところで、俺から仕掛け先頭の1匹に右腕だけで槍を突き出す。

俺の槍の方がリーチが長く、1匹の肩に刺さった。


「キャゥン!」


他が攻撃してくる前に槍を抜き、囲もうとしてきた右のコボルトの槍を払って、お腹に突き刺す。

身長100cmだし、体重が軽いのだろう、他の2匹もこっちが槍で槍を叩き落とすと、耐えられないようでバランスを崩す。

真ん中の1匹が槍を突き出してきたが、リーチの問題で、こちらの槍の方が先にコボルトに刺さる。


これは行けると思い、大胆に振り回し、右のコボルトへ槍を持っている小手を狙って槍で叩き、そのまま胸に突き刺した。

そのまま真ん中のコボルトへ、槍を振るって太腿を切りつけ、左のコボルトの胸へ突きを放つ。

突きは避けられたが、距離が空いたので、真ん中のコボルトを標的にし、首やお腹を狙って突きを繰り出し、倒す。

最後に残ったコボルトの槍を下に打ち下ろし、そのままお腹を刺し、抜いては刺しを繰り返して倒した。


最後の1匹を倒したところで、辺りを警戒しながらコボルトをストレージに入れ、武器も回収する。

やはり刺突武器の方がスプラッタが弱くていい。

斧だと、威力は大きいが後が悲惨だ。



レベルも5に上がり、今日はこの辺で魔法の練習がしたい。

とりあえず安全を考慮して、ウォーターと唱える。そうすると右手の先から水がチョロチョロ出てきた。

MPの消費は2で、勢いを強くしたりはできないようだ。

その後5級まで試したが、できたのはウォーターボールまでで、ヒールもできたが切り傷を塞ぐ程度で大きな傷は治せそうになかった。



ネットショッピングでコボルトを売却、魔石は1つ30f、石槍は1つ5fで合計105fとなった。合計1206f。



その後コボルト1匹を相手に魔法を練習して、倒して帰ってきた。

さすがに森でファイヤーボールは使えなかったが、ストーンボールをぶち当てて槍で攻撃するのが一番効果的な気がする。



「おかえりー!」

「おかえりー!」



双子とリーファさんに迎えられ、食事にする。今日の夜はスープとパンにアヒージョを付けてエールも頼んだ。

1231f残っているので、メタルマッチを1つ購入しおやっさんにプレゼントして部屋に戻った。



どうやら冒険者の間で野営に便利だと噂になったようだ。

ポンチョに関しては、聞いていないそうで、2着しか卸してないし、噂になることもないだろう。



部屋に戻り、体を拭いたり武器を整備して寝た。



翌日、ブロンズ商会に来ていた。防具を買うためである。

ネットショッピングで膝と肘のプロテクターを買い、ベルトを買ってシャツの上から巻く。

胸当てでもあればと見に来たのである。

色々見たが、革を3枚重ね合わせた軽装用の胸当てがあったので買う。



防具を購入して合計275f、残り936f。



そのまま昨日来た森へと向かい、コボルトを探しては、ストーンボールと槍で倒していく。

1匹にかける時間を短くしたい。

穂先のナイフは刃渡りが短く、攻撃力に乏しい。

そこで槍の先端、穂先の下に斧を縛り付けた。

重くはなったが、その分威力は倍以上になっただろう。凶悪である。



さっそくコボルトを見つけ、戦う。

試しに斧の部分でコボルトの槍を打ち払ってみると、槍に刃が食い込み、その勢いのままコボルトから槍を取り上げた。

そのまま槍を振り落とし、コボルトへ打ち下ろす。

刃が下を向いてなく切ることはできなかったが、その重さで一発KOである。



これは行けると夕方近くまでに合計8匹のコボルトを討伐、壊れたコボルトの槍は値段が付かなかったが、260fも儲けた。

知らない間に森の奥へ来ていたのであろう。



「ブモォォォォ!」



という鳴き声に振り返ると全長120cmほどのイノシシの魔物がこちらへ向かって突っ込んでくるところだった。



「ヤバッ!」



咄嗟に避けたが太腿に牙が当たり、ズボンは破け血が出ている。

走り抜けたイノシシは体を反転し、またこちらへ突っ込んできた。

俺は進行方向から外れるように避け、すれ違い様に槍を頭にぶつけようとするが、牙に当たって弾かれた。



「ファイアボール!」



体を反転しようとしているところにファイアボールをぶつけ、怯んでいるうちに横から頭に斧の部分を振り下ろした。

パコンッという音と共にイノシシは倒れたがまだ死んではいないようで、首に槍を刺して止めを刺しストレージに入れる。



急いで太腿に消毒液をかけ、ヒールをかけるがちょっと傷口がふさがった程度だった。3回ほどヒールをかけ、ようやく傷口がふさがったので急いで帰る。もうやだこの森怖い。



宿についたのはもう周りが暗くなってからだった。

食事は部屋に運んで欲しいとお願いし、部屋に戻る。



「はぁぁ…疲れた…」



取り敢えずレベルは7まで上がり、イノシシもといレッドボアの魔物も魔石は50fだったが、肉が全部で400fになったキロ25fになるらしい。


今日1日で710f稼ぎだした。やはり肉になる魔物の方が稼げる。

これで1646f。



ユマが運んでくれた晩飯を食べて、破れたズボンを縫い、ネットショッピングで新しいナイフを買う。

全部槍にくっつけてしまって近接武器がない。コールドスチール製のTantoと書かれた片刃のナイフ。前のナイフより刃渡りが倍ほどあるものだ。ついでに斧も柄の長いものを買う。

合計125fしたが、今の稼ぎならこれくらい安い物だ。


残金1521f


明日は休みにして、町でも散策しよう。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ