終わりの始まり
2018年 5月
「行ってきまーす」
中学2年の夜桜 桃壱はいつも通り学校に登校する。
「といち〜おはよっ」
こいつは親友の柳 正宗俺のことを「とういち」ではなく「といち」と呼んでくる。俺も正宗のことを「まさ」と呼んでいる。
「なぁなぁ、今日のニュースみたか?」
「あぁ、みたよ。なにかが地球めがけて飛んできてるってやつだろ?」
「そうそう、しかも着弾地点が俺たちのいる黒一市なんだってよ。もしかしたら死ぬかもな」
正宗がそう言って笑った
(本当に黒一市に降ってきた俺たちまじで死ぬのかな。)
そんなことを考えている間に学校に着いた。
「はぁ〜今日も学校か〜。めんどくせーなー。といちもそう思うだろ?」
「いや俺は別に。」
「あっおはよーといちくんと正宗くん!」
「おーそうたきゅん〜!おはよーう!」
こいつは松野 爽太男子にも女子にも可愛がられるいわゆる男の娘だ。
「一時間目始めるぞー」
日直が号令をしていつもと変わらない学校の授業が始まる。はずだった
ピンポンパンポン
「緊急事態発生。緊急事態発生。宇宙から飛んできている謎の物体Xが猛烈にスピードを上げ黒一市めがけて飛んできています。決して外には出ないように。 もう一度繰り返す、宇宙から飛んできている謎の物体Xが猛烈にスピードを上げ黒一市めがけて飛んできています。決して外には出ないように。」
「おいおいまじかよ。」
「どーするといち」
「といちくん!正宗くん!窓の外見てみて!」
そうたに言われるままに窓の外を見ていると校門から大量の人が学校の敷地内に入ってきている。
「なんだなんだ?ここは安全な場所とでも言うのか?」
正宗が少し不満そうな感じで言った。
「そうなのかもな。おい!上を見ろ!」
「な、なんだあれは」
上からどんどん大きくなっているかのように巨大な謎の物体が降ってきている。
ガラガラ
教室のドアが開き、その音に反応して教室全体がドアを見た。するとそこには、軍服のようなものを着ている人が立っている
「全員窓の外を見るのをやめろ。いますがにだ。そしてカーテンを閉め廊下側に顔を向けろ。絶対だからな。」
そういうと軍服の男は次のクラスへと回って行った。
そして俺たちはカーテンを閉め、全員で廊下側に顔を向け腰を下ろした。
5分後
ドコーンとすごい落下音とともに窓の外が太陽よりも明るく光った。廊下側を向いて目を閉じていてもわかるくらいの光だ。
「な、なんだあれは!?」
光が止んで窓を見たやつが叫んだ。そして流れるようにみんなが窓の外を見た。
すると、校庭に逃げてきた人たちの大半が倒れていた。それより衝撃的だったのはこの学校を除く黒一市全域が下が見えないくらいの穴になっていたのだ。
ピンポンパンポン
「えーこちら国家特殊機密部隊の隊長。蔵橋 冬獅郎だ。
これからこの学校にいる全ての人の生存確認を行う。終わり次第また放送する。」