表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
色のない恋  作者:
1/1

色を探す恋

太陽は白

海は黒

森も黒

普通に生活をしてるひとなら

おかしいと思う色の認識です

私はうまれつき視覚障害をもっていて

すべてが白と黒にしか見えない病気です

私は月に3回程度 病院に通院し医師の本田先生の

診察をうけている。

「今月はなにか変わった事はあったかい?」

「いいえ、、」

私はこんな目のせいか性格も普通より断然暗い

しかし本田先生はそんな私にもいつも優しく

接してくれる、だから先生のことは嫌いではない

「そろそろ中学3年生かあ~受験も大変だけど

学園祭とか合唱祭とか楽しいもんなあ」

色のない私にはどちらも暇な時間を

もてあそぶだけだった

「先生、次の診察はいつですか?」

「次は、、今月の25日にまたきてくれ!」

「わかりました」

「またそれまでに変わった事があるといいな!」

「はい、ありがとうございました」

部屋をあとにすると、もう時間も遅いのか

私以外の患者さんは老夫婦と私のみになっていた

先生の言う変わったことと言うのは

もしかしたら、私の目はなにかおおきな心の衝撃をうけると

色がまた見えるようになるのかもしれない だそうだ

私は大きく深呼吸をし病院をあとにした

駐車場にいくと父親が私を待っていた

「おかえり、みち今日はどうだった?」

「いつもと変わらなかった」

「そうかそうか、いつかよくなるといいな」

「………」

そこから家まで15分

わたしは父と口をきかなかった

その日わたしは疲れていたのかシャワーをあびて

布団に横になるとすぐに眠りについてしまった

私はいままで1度も夢をみたことがなかった

きっと夢をみても白黒のつまらない世界が広がるだけ

そんな風に感じるようになったのも

中学にはいってからだっけな

私はそのまま深い眠りについた


日が私の目にささる

白黒のせいか日の光は、はっきりと

黒を白に変えてくれる

今日から学校だと思うとどこか憂鬱だった

朝食はお父さんと2人で済ませお互い 準備を

終えたら家を出る。

はあ、昔はあんなに色がなくて悲しんだ景色も

今は何も、感じなくなった

今日になにかを期待するでもなく

私は学校へと歩き始めた

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ