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夢を抱く少年 先達の軌跡 Glorious Feats (再投稿版)  作者: 磯別学園高校『空想世界研究部』なろう支部
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77 暴露話

 今回の執筆者は、まーりゃんさんです。

「何せよ、一歩前進したね。ここらでさ~、原点と言うか、やるべき事の整理をした方がいいんじゃない?」


 山野はガラにもなく、まともな発言をした。当然みんなの目が点になる。


「え? 俺何か間違った事を言った」


「いや、意外にまともな事を言うとは思ってなかったぜ」


 ルクレツィオが返答するも皆も「うん、うん」と頷き同意見の様子。


「えー! 酷くない?」


「確かに整理する事に異論はないのだが……まさか山野に言われるとは思ってもみなかった」


 五十嵐先輩もルクレツッイオ同様に山野が言葉が的を得ているのにビックリしたようだ。


 本来ならオズワルトやルクレツッイオ、恭子が言うなら「そうだね」と納得する所を山野が言うもんだから、皆がビックリしただけで。


「俺だってたまには…いや、極稀にはまともな事を言ってもいいんじゃないか?」


「いや、悪いとは言ってない」


「そう、そう、ただ何と言うか…」


「頭の中は女性にモテるようにいっぱいいっぱいだと思っていた」


 オズワルト、恭子、俺は山野にそう告げる。


「いや、酷いね。女性にモテるようにではなく、モテモテの能力があるから問題はない。むしろ、俺達の目標と言うのか、最終的にやることはなんなのか? 今からやるべき事をもう一度見直すべきかなって」


 またも皆が点になる。前半部分のセリフはいつもの山野だと言えるが、後半のセリフは山野ではないと疑ってしまう。


「大丈夫か、悪い物でも食べたか?」


「疲れ過ぎか、それとも山野。ま、まさか…」


 恭子以外が一斉に山野を見る。


(ま、まさか誰に手を出したか?それとも…)


 ここで恭子が山野の手を捻り後ろでガッチリと間接技を決めた。


「え、え、痛っ、何故?」


「一つ聞きます。貴方何者?」


 恭子の目が鋭くなる。当然皆も山野を偽物かと思った。


「痛、痛いって……山野だよ。恭子ちゃんの知っている山野だし、ずっーと一緒にいたじゃないか」


「そうかしら、どうも最近内部の情報が漏れている気がするんですよね。何故かしら」


「俺じゃないって! マジで信じてよ」


 恭子の言葉で情報網の漏れがあるという事は皆が気付いていた。


「氏景、分かるだろう。確かに女たらしでうるさい所もあるが分かるだろ」


 「いや、確かに見た目は山野なんだけど」と俺は告げる。


 オズワルトや、ルクレツッイオを見て「コッチの世界に変装や相手に成り済ます魔導具なんてあるか?」聞いた。

 「ちょっとマジで疑っているか?」と山野が吼える。

 「変装くらいはわかるが相手に成り済ます魔導具は聞いた事ないな」とオズワルトは言う。


「いや、どっかの諜報機関に一人いる。変装が巧く幻視の魔導具持ちの女がいると聞いた事がある」とルクレツィオが言うと一斉に山野を見る。


 「本当に俺だって。信じてよーーー」と叫ぶ山野。


「本当に山野なら知っているよな。俺達小学校からの腐れ縁で何年からの付き合いだ?」


「ああ、小学三年からの付き合いだ。休み時間に俺が女子のスカート捲りにお前を誘って一緒にやった仲だ」


 「ば、馬鹿。何言っての」と慌てる氏景。みんなも軽蔑した目で見ている。


「それに理科の実験のカエルを女子の背中に入れてイタズラしたのはお前だろ! まだまだあるぞ」


「ちょっと待て、そりゃお前だろ!」


「それに女子のリコーダーをペロペロしたじゃないか?」


 険しい視線が山野と氏景に刺さる。


「それもお前だ。俺はやってない。むしろ止めたはずだ」


「それに担任の吉野先生の家に遊びに行って下着が入っているタンスを荒らしたしたじゃないか?」


「待て。それもお前だ!美人の先生だからって勝手にタンスを開けていた悪ガキの大将はお前たったはずだ」


「でも、一緒にいてやった事もあるよな」


「う、ぐぐぐ」と否定出来ない氏景。


 より一層に険しく軽蔑した視線が山野と氏景に刺さる。


「わかった、わかった。お前は間違いなく山野だ。これ以上言うな。俺まで同類と思われるじゃないか」


 この話で恭子は間接技を解いたが山野から遠ざかった。そして恭子の目が氏景に刺さる。


「そんなこんなしていたんだ?」


「誤解だって、山野がしただけで」


「えー? 帰り際に先生のベットにカエルや蛇を仕掛けて一緒に帰ったじゃないか」


 山野が更に暴露する。


「馬鹿、それもお前で俺まで翌日相当怒られただぞ!」


 ふーん、と恭子は唸る。そして一歩遠ざかった気がした。


「どうやら本当の山野のようだな。疑って悪かった」ルクレツィオは謝る。


「これで山野は本物か。だがその諜報機関の女ってはヤバいな。何か対策しないとマズイかもしれん」


 オズワルトは提案した。

 次回の執筆者は、企画者の呉王夫差です。

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