36 反省、そしてスパルタ特訓
今回の執筆者は、まーりゃんさんです。
『魔法は誰にでも使える。が、その使える種類と規模には個人差があるのだ。………“君”の持つ潜在的な才能が、異世界においても桁外れなのです。それこそ本物の神、いやそれ以上に匹敵するほどに』と聞いた事を思いだした。
ただ鍛えるにしても闇雲に身体を鍛えるだけなら神の力の一部でも使えるようになれば戦況はかなり変わると思えた。
が、ただ今の俺はどうやって力を引き出すか、どうやったら使えるかを考えていた。
「ルクレツィオは?俺と一緒に…」
そうだ、彼も自分と同じように彼等の制裁に当たり負傷していた。
彼なら自分がどんな魔法を唱えたか覚えていたらと思い呼び止めた。
「ルクレツィオならお前ほど酷くはねぇが、大丈夫だ。ただ等分の間安静は必要だ」
それを聞いて安堵した。
自分は彼等の気が晴れるのならと思い我慢をしていたが、ルクレツィオも被害を受け俺は助けられずにいた。
後でルクレツィオに話しを聞く事を覚えながらも、等分の間は身体を鍛え、魔法を上手く使いこなせるかを相談した。
「そうだな、最初は魔導石を使って『我らに聖なるお力を!』を繰り返して威力と魔力コントロールの練習だな」
「ふ、ならオレは女の子に超絶にモテモテになる魔法を習得してみせるぜ!」
山野はブレない。その意思の強さだけは見習いたいと思うも山野を見る。
(ごめん、やっぱ無理!!!)
それから数日後、怪我は完治とは言えないが五十嵐先輩のトレーニングに教わった二人。
「「我らに聖なるお力を!」」
魔導石に魔力を込め魔法の練習をすること数十回。
以前よりは確実に魔力を感じとれるようになり、威力も上がっている。
多少コントロールも出来るようになり、自分でも驚いている。
が、五十嵐先輩のトレーニングはスパルタを越えた超X2スパルタだった。
「まだまだ、あと数十回」「一分で息を整えろ」「明日は倍の数」「倍の倍で限界まで行け」など熾烈化していた。
到底出来ない自分は五十嵐先輩に「もう無理です。死んじゃいます」と言うものの、「トレーニングで死ぬようなことはしていない」と言う。
だが実際は酸欠状態に魔力消失状態になるほど過酷な地獄トレーニングだった。
山野に至っては身体疲労、魔力疲労でついに幻覚を見ているのか、幸悦に浸って現実逃避すほどに。
トレーニングの結果、以前よりも自分に出来る事が増えた。
以前よりも体力がほんの少しだけついたこと。数回くらいなら魔導石を使わずに魔法が使えることだろう。
次回の執筆者は、企画者の呉王夫差です。