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夢を抱く少年 先達の軌跡 Glorious Feats (再投稿版)  作者: 磯別学園高校『空想世界研究部』なろう支部
18/194

18 回収

 今回の執筆者は、鵠っちさんです。

「いったいどうなさったんです?」


 後ろから聞こえた声に一斉に振り向くと、トリスタンが今入ってきた扉を閉めて、こちらに向かってきた。


「魔導石が……」


「え? ここにありますよ?」


 いったいどういうことだろうか、トリスタンが差し出した袋には、先ほど見た魔導石が入っている。

 心の中で部長に謝っておくことにした。


「どうやってやったんですか?」


「回収装置を作動させただけですが」


「おい、聞いてねぇぞそんなの!」


「ええ、初めて使いましたから。いや、成功してよかった」


 おずおずと尋ねる恭子に、あっけらかんと返すトリスタン。

 驚かされたルクレツィオは思わず声を荒げるが、これにもイタズラが成功した子供のような表情で返す。

 少し離れたところにいるオズワルトもしたり顔だ。

 そんな大きなドッキリを仕掛けないでください。心臓に悪いです。


 そんなちょっとどころではないハプニングがあったものの、無事に魔導石を手に入れることができた。


「これでみんな魔法が使えるようになるのか?」


「大丈夫だと思うわよ。こう見えても恭子は一応、見る目だけはあるから」


 一応(・・)とかだけ(・・)とか余計なのよ、とぶつくさ言っている恭子は元凶であるプリヘーリヤに任せ、こっちはこっちで話を進めることにする。


「それで、どうやって魔法を使うんだ?」


「始めは感覚を捉えてもらうしかありませんね。難しい理屈なんてすっ飛ばして、強力な魔法を使うことも可能ではありますから」


 そこで何故、みんなして俺を見るんだ。

 俺だって、あの前後はよく覚えていないんだ。どうか察してくれ。


「まあ、こいつにそういうのを求めてもしょうがないか。やっぱり恭子みたいな可愛い子に……」


「ルクレツィオさん。そういうのはあなたの領分でしたよね」


「あ、……あぁ」


 おい山野。お前、なんか嫌われてないか?

 さすがにしつこすぎるんじゃあ……。


「うん、そういうのもいいな……」


 おい腐れ縁。さすがに気持ち悪いぞ。


「まあまあ(たわむ)れはそれくらいにして、ルクレツィオ。あんまり時間もないからササっと頼むよ」


「へいへい、分かりやしたよ。そんじゃサクッといくからな」


 数時間後、俺たちはようやく魔法をなんとなく認識できるようになって、十何回に一回くらいだが小さな現象を起こせるようになっていた。

 次回の執筆者は、企画者の呉王夫差です。

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