108 反乱の兆し
今回の執筆者は、まーりゃんさんです。
「これでひとまず安心だ」とコヴァルスキ夫妻は隠れ家の完成させた。もしもの為に幾つかの部屋に非常食と有る仕掛けを用意した。
地下にこれ程の隠れ家を作り、これからどうするかを皆で考えていた。
「良い話と悪い話どちらが先に聞きたいか?」
ユスティナはペトラスポリスで起きている事情を氏澄に話そうした。
「どれかと聞かれたら先に悪い話を聞きたいでごさる」
「そう、デメトリオスがまだ生きていた」
ユスティナの言葉に皆が噛み締めていた。
「まだ生きていた、とはなんでござるか」
「重症なのは間違えじゃない。だけど執念なのか、何かに乗っ取られているのか、変貌しておかしくなっているみたいなんだ」
街の噂で、デメトリオスが自分の兵士や領民達を無差別に自分の部屋に拐っては誰一人帰ってこないとの事。
「街の噂では人を喰っているとか」
ユスティナはデメトリオスの近くに行けないので、これ以上の情報はわからなかった。
「で、良い話ってのは?」
「そのデメトリオスに対し、反抗しようと民が隠れながら集まっている事だ。その中には元デメトリオスの私兵や領民が反乱を起こそうとしている。そして私も誘われた」
「「なに?」」
その言葉に四人はビックリした。
「まさか、そんな事が…」
「領主代行となってから、どんどんおかしくなっているは周知の事実のようで、このままではペトラスポリスはデメトリオスに滅ぼされ兼ねないって、それで氏澄を探しているみたい。
氏澄がデメトリオスに傷付けたのを見た人が何人かが考えて、氏澄がいればどうにか成ると人達が集まっている」
「そ、そんな拙者に!!」
まーりゃんさん脱退のため、次回から暫くは企画者の呉王夫差が担当します。