2/3
始まり
はぁ、はぁ、はぁ、
舗装された狭い、道を一定のリズムで走る少年がいた。
少年は制服に身を包み、リュックサックをしょい、駆けていく。
少年の向かう先に、一つの学校が現れた。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
大悟side
俺は南 大悟
都内にある朝日中3年。
成績、普通。容姿、普通。喧嘩、普通。
長所も短所もないどこにでもいる一般人。
今日から新学期。
しかし、人生に渇きを感じていた俺にはあまり関係のないもの。
中学高生活最後の年。
なにか部活に入り、頑張りたいと考えてはいるが、なにもやりたくない。
なぜなら、全てにおいて普通の俺はいつも中途半端。
今日も俺の普通の生活が始まろうとしていた。