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プロローグ
私は自営業で、それなりに上手く稼いでいた。仕事は生成AIを利用して、半自動的に作業できる仕組みだ。機械バンザイ、AIバンザイである。
私の性別は女性だが、それもどうでもいい。作業に機械化が進むと、およそ人と関わる機会も減少する。機械が機会を奪う、というわけだ。Uber Eatsで食事を済ませれば、自宅の外に出ることなく、人生は完結する。
ウーバーイーツが人生を奪う。ダジャレのようで面白い。別に批判ではなく、私に関しては自ら望んでいるのだから、奪われたも何もない。私の人生に、もはや他人は必要ないのであった。
お金さえ稼げれば、人との関わりは必要ない。といっても退屈はする。そんな私は複数の世界へ飛ぶことが増えた。軽く目をつむる。再び目を開き、私は宇宙船の中への移動を完了した。




