表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

初秋風

作者: 翠泉


 夏の終わりを感じさせるような

 印象的な音が鳴った

 一陣の風が吹き抜けて行き

 秋の気配に照らされる


 誰かが爪弾いたピアノの音

 黄金色の校舎に響き渡る

 この世界にまるで私たちだけ

 そんな気持ちになった


 私たちが暮らす街は

 虫たちのコーラスがよく聞こえる

 金木犀のような色をした夕焼けが

 ゆっくりと街を染めていく


 横並び歩く二人

 赤黒く沈んでいく太陽

 あなたは少し遠くを見て目を伏せる

 日焼け止めの香りをさせながら


 あなたの後ろ姿が苦しい

 呼吸が辛いほどに

 見上げた空は西へ沈む

 夏の終わりが眩しく見えた


 暮れなずんでいくこの街で

 あなたの秘密になってみたい

 想い続けるこの気持ちは

 淡いため息となり溶けていく


 雲平線に向かい

 駆け出していく

 秋の風は手紙のよう

 美しい音色を運ぶ

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ