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『プレスマンと安物速記シャープ』

作者: 成城速記部

 プレスマンが、安物速記シャープに頼まれました。

「お願いです、少し仕事をかわってください。倒れて死んでしまいそうです」、と。

 しかし、プレスマンも、結構な仕事を抱えていましたので、聞こえないふりをしました。ほどなく、安物速記シャープは、言葉のとおり、倒れて死んでしまいました。

 プレスマンは、安物速記シャープの死を悲しまないではありませんでしたが、自分の仕事をこなさなければなりませんでしたので、あえて気持ちを外にあらわさずにいましたが、ほどなく、安物速記シャープが担当していた分の仕事が、プレスマンに加えられました。

 プレスマンは、安物プレスマンの願いを聞いてやらなかったばかりに、一層悪いことになったと嘆きました。



教訓:プレスマンに安物プレスマンの仕事を肩代わりさせてもどうということはないが、安物プレスマンの芯をプレスマンに入れてしまうと、詰まる。間違いなく。


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