復讐のサラダ〜秘術と逆転のドレッシング添え〜
俺は前日この森にある仕掛けをした。それはオークである。
俺は前日オークの脊髄を断ち切って仮死状態にし砂煙が上がっているうちに復活させその場を離れる。
オークは遠くから生き物の魔力量を見る事ができる。そして、魔力は例外もあるが基本年齢と比例して多くなるためオークはメルスの方へ向かっていった。このまま、オークがメルスと戦ってしまえば俺のことを追いかけてはこない。オークの表面には5つの筋がありそこを一度に断ち切らないと討伐することはできない。そのためメルスはオークを足止めする事で精一杯だろう。俺はメルスとオークが対面するのを確認してアラム=ネクタークの方へと向かった。
アラムは上を見きながら氷の中で固まっていたが、俺はアラムの氷を首から上を溶かした。
するとアラムは気を失っていたが俺が氷の上に上がりしゃがんで5、6回ビンタすると目を覚ました。
「おはよう。アラム=ネクターク」
アラムは悔しそうに唇をかみこちらを見上げている。
「ここからが本番だよ。」
「!?」
「君の片腕と年齢を交換しないか。」
「そんなことできるのか?」
「君が腕を失った年齢によりきりだけど。」
「15歳だ。王家との決闘の時に不意打ちを喰らって失った。」
「それなら、お前の年齢をもらう。そして、お前は片腕が戻る。」
「これは交渉ではないな。この用件を飲まなかった場合このまま体が壊死して死ぬ。」
「よくわかったな。お前の命は俺の手のひらの上で踊っているんだよ。」
「くっ!」
「用件を飲むか死ぬか選べ。」
「わかった。お前の用件を飲もう。」
「この魔法をかけた後お前がお前であることを祈ってやろう。」
俺は魔法陣を描き詠唱する。
「年齢・吸収」
紫の光が俺たちを包んでいる。そして、目の前が真っ白になり目を開けると切り落とされた指は治り体は12歳くらいの好青年になっていた。そして、目の前にいたアラムは両手を持つ幼女の姿になっていた。そして、無邪気な笑顔を向けていた。やはり、この魔法はその生き物の記憶をその年齢に戻してしまうことなんてないが俺は幼女になって笑顔を浮かべている。アラムを担ぎ森を抜けようとするが森の向こうから負傷したメルスが追いかけてきている。俺の身体能力は12歳くらいになっているヘタをしない限りここは切り抜けられる。知識と常識がなくても前々世からの経験が俺を支えてくれている。俺は森を風魔法を使って全速力で森を駆け抜け荒野を走り抜き村に着く。
俺は村の中で安堵に浸った。