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復讐劇 アミューズ2

俺は父の亡骸を背負い4時間ぐらいかけて村に着いた。村の入り口では母と村長や父と親しかった人たちが俺と父の帰りを待っていた。俺は1日の疲れが全身から溢れ出て村の門の50m手前で倒れ込んでそのまま意識を失った。


長い夢を見た。それはなんだか懐かしいような悪夢のような夢を。


目が覚める。そこには母の姿が目の前にいるのが見えた。母は長い間看病していたのだろう椅子に座りながら寝ていた意識が戻るにつれて生きていることに対する罪悪感と安心感が交互に体を襲う。

このまま、永眠して楽しい夢を見ていたい。しかし、意識がはっきりするにつれて前世、前々世の記憶が鮮明になっていく中で今と昔とのギャップに気づく。昔は塀なんてなかったしこの国の制度に階級制は存在していなかった。そして、勇者として生きていた頃には存在していなかった()()()()

俺が戻って来るまでに何があったんだ。俺は座ろうとして体を起こし物事を整理しようとしたら母が目を覚ます。


「やっと、起きたのね。5日間眠ったままだったの。今、村長を読んでくるわ。ゆっくりしてて」


俺はベットの背もたれに背中を預けた。

10分後、


村長が重い面持ちで入ってきた。


「何があったか説明できるか?」


俺はことの顛末を事細かに説明した。村長は怒りを表すことはなく冷静だった。


「それより、ミサは?」


「ミサは帰ってきてからずっとおかしなことを言ったり凶暴になったり泣き出したりしとる。」


「それって」


「そうじゃ。記憶からくる障害じゃ。」


「少し見さしてもらえませんかね?」


「貴様に何ができる?お前さんが引き金なんじゃろ?」


あのままだったらこの村の人間は飢餓で苦しんでいた。しかし、俺のやったことは怒りに任せた最悪の悪手。

悔しいが当然何にも言い返すことはできないそれが事実なのだから。しかし、ミサはなんとかできる。


「しかし、ミサの治療は成功させます。」


「お前に何ができる。」


そのことに対して、俺は前々世の能力と前世の記憶を持っていること前々世の復讐を果たすために来たことを説明した。村長は驚いていたが


「お前さんのその話信用できん。かといって父が死にこんなに冷静に会話できるのはおかしい。お前さんの事が真実であると言うなら行動で証明してみろ。ミサは2号車の馬小屋にいる。ここまで、正常な状態で連れて来てみろ。」


その言葉を聞き俺はおぼつかない足取りで馬小屋に向かった。記憶が戻ったばかで少し頭の中がうるさいので馬小屋に向かうまでに整理した。


3分ぐらいで着いた頃には記憶はクリアな状態になっていた。馬小屋の扉を開けると体育座りで縮こまったミサがいた。ミサはこちらを見た瞬間頭をボリボリかきながら。嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、と呟いていた。

ここまでトラウマとして残してしまった事に後悔した。


「ミサ。救いにきたよ。」


ミサは唸り声を上げるだけだった。

俺はそばに駆け寄りしゃがんで呪文を唱える。


記憶分離(メモリー・セパレイト)


ミサの頭から赤黒い色の光の玉が俺の(てのひら)に乗っかる。この魔法は前々世からあった魔法だ。そも玉を指先に集めて馬に(たか)っているハエに流し込むとハエは勢いよく飛び壁にぶつかり潰れた。

ミサはぐったりとその場に倒れ込んだ。ミサは深い眠りへと誘われた。

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