JOB.8:命ヘノ希薄。
時刻は正午。
御影は渋面の飛鳥を連れ、〈ビードロノヤミ〉へと帰ってきていた。
入口の扉にはしっかり「CLOSED(閉店中)」の板が掛けられている。
無視だった。
「あら、飛鳥ちゃんじゃない。いらっしゃい」
目の下に隈をうっすらと浮かべながら、麗子が、精一杯の笑みを浮かべる。
眠そうである。
「や、姐さん。こりゃどーも」
飛鳥が、火をつけていない煙草を口に加えたまま、頭を軽く下げる。
「何かいる?」
「淳一郎にゃ炭酸、オレっちはホットミルクで。
あ、あと姐さん。オレ腹減った〜」
「はいはい」
笑いながら、奥へと引っ込む麗子を、姐さん分かってるー、と見送り、
飛鳥は御影の向かいに座ろうとする。
隅のテーブル席だ。
「げ、クモの巣。姐さんしっかり掃除してんのかよ」
足元を煩わしげに払い、腰を下ろす飛鳥。
「で、どうするよ?オレたちは神様の庭に土足で踏み込もうと考えてる訳だけど」
上等上等、と飛鳥は煙草に火をつける。
「そうですね…僕と飛鳥さんの力を持ってすれば、強行突破も可能と思いますが」
「そりゃあね。オレら二人がいりゃアイツらん所の小判鮫くらい蹴散らせるだろうけど」
「無計画すぎますかね?」
御影は書籍を机上に置き、上目遣いで飛鳥を見やる。
「行き当たりばったりッつーの?アンタは無鉄砲つか自分の命を大事にして無いって感じ」
「別に、生にそこまで執着はありませんし…」
「アンタ…」
そこで、麗子が飲み物を運んでくる。
「…まぁ、それはともかく。飛鳥さん。
今は〈魔絡魔堂〉に集う〈怪現象〉たちの対処法を考えましょう」
炭酸水を美味しそうに一口煽り、
御影は話を変えるように〈魔象大典〉を開いた――
製作裏話。
ちょこっと、伏線がありますね〜。
伏線と読んで良いものかどうかも定かではありませんが(-_-;)
と、とにかく皆様は何のことかお分かりでしょうか?
ヒントは、飛鳥のセリフです(^^)




