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第1話  運のない少年

魔魂マコンと読みます。

今回はちゃんと主人公がたくさん出てます('◇')ゞ

よかったら見ていってください。

・1話


「おじーぃーちゃーーん!!」


 ゆったりとしたソファーに腰をかけ読書をしているおじいさんの方に駆け寄った。直前まで森の方で遊んでいたため、片手にはプレゼントするつもりなのか童心をくすぐるカブトムシの様な魔物を持っている。

 おじいさんはいつものように優しく微笑みかけてくれた。


「ニア、どうしたんじゃ?」

「えっとね、おじいちゃんの冒険の話を聞かせてほしいの」


 ニアはそう言いながらおじいさんと本の間に体をスベリ込ませ、おじいさんにもたれかかり甘えた。


「ニアは本当に冒険の話がすきじゃのう。大きくなったら冒険者になるのかい?」

「うんっ!」

「おじいちゃんよりすごい冒険者になるんだ」


 ニアは腕を組み、目を輝かせて言い放った。


「それは楽しみじゃのう」


 おじいさんは本を置き、ニアをなでながら語り始めた。


「そうじゃのう。それなら今回は冒険に役立つ話しをしようかのう」




「ぐあぁぁぁぁぁぁーー!!」


 薄暗い部屋の中、男性の悲痛な声がひびく。

 どうやら仕事が追加されたらしい。……ったく、いい夢見てたってのによ。


「ニア、仕事持ってきたぞ」


 身長2mは軽く超えているであろう大男が、今にも死んでしまいそうな男を担いできた。


「クロム、もう今日のノルマは終わっているんだ。やるなら自分でやってくれ」


 この大男はクロムといって、おじいさんが亡くなって行く当てがない俺を引き取ってくれた男だ。恩人といえば恩人だが命令口調のむかつくやつだ。


「あ? やれって言ったら黙ってやればいいんだよ。誰のおかげで生きていけてるのかわかってるのか?」

「はぁ……事あるごとにそれを持ち出すな。ちいせぇなぁ……それにこの工場は今はもう俺がいないとまわらないだろ? 疲れてるんだ明日にしてくれ」

「とりあえずコイツハ解体してくれ。ソコソコ強かったから魔魂もいいぐらいの大きさだと思う。売れば金になるぞぉー」


 ニイィーと口角を上げ、嫌な笑みを浮かべながらはしゃいでいる。

 まるで話を聞いていない。諦めるか……


「はぁ……分かったよ。後で話があるからこの部屋で待ってろよ」


 クロムが返事したのを確認してから部屋を出た。


「重いな……」


 気絶した男を引きずりながら作業台を目指す。まだ9歳の俺には重労働だ。途中廊下に張ってあった糸に引っ掛かりこけた。まぁ、いいけど……

 男を作業台に縛り付ける。麻酔なんて使ってやるほど親切にはなれないからな。


「生きてる人からしか取り出せないとか本当に面倒くさいなぁ」


 厳密にいえば心臓が動いてる間にしか取り出せない。魔魂は大きさと数で魔法の才能が決まる代物で、移植などして適正すれば魔力が上がる。それ故に裏の市場などでは出回っていることがある。

 ないと生きていけなくなるわけじゃないがまともな生活が送れなくなる。生まれつき持ってない人はいないといわれているが


「ないんだよなぁ……」


 クロムの調べで分かったのだが、一欠けらもないらしい。普通に健康体で今の今まで困ったことはないが正直なくてよかったと思っている。あればすでにクロムに殺されていただろう。


「早く終わらせて明日の準備しないとな」


 魔魂は利き腕の方の肺に入っている。一発で当てられたら、きょう一日運がいい日ということにしようか。そう考えると少しワクワクする。男の顔をしっかり見る。


「こいつは右利きな感じの顔をしているな」


 左利きの人間は少ないから右を選んでいれば、ほぼ外れることはない。

 右を先に開くと決めてからおなかにナイフを入れ始める。柔らかいステーキにナイフを入れる感じと似ている気がする。……食べたことないけど。目を覚まさないように無駄に衝撃を与えないように、慎重に右の肺を開いた。


「今日は何もしたくない」


 外したのだ。今日という大事な日に、ほぼ外れるようなことがないことで。

 正直サボって放置したいが死なれては困るのでとりあえず左の肺を開く。


 「平均的な大きさが二つか」


 まずまずの結果だったかな。最後に男の意識を回復薬で覚まさせる。

 反応が楽しみだ。


「ここは……?」

「おはようございます。どうですか私が調合した回復薬は?」


 ニコリと笑いかけおなかを見るように促す。

 男は開かれているおなかを見るなり状況を把握したのか俺を睨みつけてくる。


「ハァッ……ハァッ……ハァッ……」

「貴方が左利きだったおかげで今日は嫌な日になりそうです。なので気持ち程度ですが嫌がらせをさせていただきました」


 まだ子供故にできる無邪気な笑顔を見せた。




 結局男は叫び声一つ上げず死んでいった。途中内臓を切りつけたりもしたが、叫ぶどころか俺をにらみ恨み言を言っていた。殺してやるだの呪ってやるだの言っていた。初めて見る反応でやりすぎてしまったので反省。


「遊びすぎたな。とりあえず仕事は終わったしクロムの様子を見に行くか」


 廊下に垂れている糸を確認して部屋に戻った。


次はクロムを殺します。

頑張ってかっこよく書きます。

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