【連絡】ミュトロジア再改訂版の新規投稿について
私のTwitterを見ている方には言わずもがななのですが、作品のブックマークだけの人もいらっしゃると思うので、念のため。
この投稿をもって当リンクの作品は「完結」とし、以降の更新などの操作はしません。2019年以降は再改訂版と銘打たれた新規投稿分をご覧ください。(URLは本文末尾を参照)
拝啓:『聖剣と魔女のミュトロジア』を読み、応援してくださった皆様へ。
いつも読んでいただきありがとうございます。作者の八雲 辰毘古です。
本日は更新停止中の本作品のリビルド作品掲載のご連絡をするため、更新を行いました。
度重なる改稿と書き直しを繰り返し、あんまり良くない意味で版を重ねているこの作品ですが、この頃になってようやく物語の本筋の整理が終わりました。言い訳になってしまいますが、これまでの書き方では、物語の筋や設定、キャラクターの素性などを書きながら模索している状態でした。そのため、読者にとって異世界が未知であるのと同様、作者にとっても物語の行く末が謎に包まれていました。結果として凹凸の激しい描写や、読者にとって不安定な筋立てにやきもきされたかもしれません。私にとってもそうでした。常に次の文章にどんな内容が描かれるのか、まるで見当がつかなかったのです。
それで、このままではいかんと思い、えいやっと更新を止めて、作者自身が自分の見つけた世界観を一から探索し直しました。これはどんな物語なのか? 主人公となるべき人たちはどんな人生を歩んできたのか? その両親や祖先はどんな時代・歴史を生きていたのか? どんなご飯を食べているのか? どんな家に住んで、どんな服を着ているのか? それらはどこからきてどこへ行くのか? そして作者である私は世界のどんな事象に興味があるのか? ……こうしたさまざまなことを検証し直しました。
検証の過程は長く、結果として約一年近い彷徨を経ることになりました。多少の光明が見え始めた今でも、百パーセント理解できているわけではありません。なぜなら最終的な答えとは、私個人の思想的な発見ではなく、飽くまで作中人物たち──つまり、双子の姉弟アデリナとルートや、騎士シュヴィリエール、魔女ヴェラステラが見つけなければいけないのです。でなければ、それは物語とは言えないということに、私が実感したのはつい最近のことでした。作者が全ての問いに答えなければならないという根拠のない自負によって、私は自分の作品を台無しにしてしまったわけです。それはちょっともったいないと思えるようになったのは、作者個人の成長であると信じたいところですね。
さて、お話が長くなったので、再改訂版についての情報を以下に簡潔にまとめます。
再改訂版では、残念ながらこれまで書いてきた設定や世界観の概説、ストーリーの筋立ては完全に取り戻されるわけではありません。その多くは抽出され、本作品中で描かれたものとはちょっと違う味付けで表現されていることでしょう。しかしそれは今まで派生してきたアイディアをよりコンパクトに、テンポよく提供するための工夫のつもりです。
作者としてはまだ息を抜いて良い段階にはありません。作者は答えを出さず、ただ作中の人物たちに話を聞きに行くことしかできません。しかしだからこそ、今度こそはもっと面白くなっていると自信を持って物語を提供致します。どうかこの酔狂に付き合っていただけるのであれば、不死鳥のように転生したこの物語の新しい姿を、アデリナ、ルート、シュヴィリエール、ヴェラステラなどの人物の行く末をご覧いただければと思います。
以上です。
▼『聖剣と魔女のミュトロジア』再改訂版
URL:https://ncode.syosetu.com/n0526ff/




