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第2版  作者: 八雲 辰毘古
イドラの魔女篇
49/57

幕間:神聖叙事詩より抜粋

 かつて太陽は永遠だった。

 大地は麦穂のごとく火と燃えて、

 水はとこしなえに澄んでいた。

 ところが嵐が夜と与して

 太陽を(しい)すると、

 暗き磐屋(いわや)に玉座を移してしまった。

 闇に侵された空には、

 代わりに白銀の僭主(せんしゅ)が造られ、

 水は(にご)り、火は地を灰にしてしまった。

 しかし金の踊り子が祈りを捧げると

 太陽は黄金(こがね)(よみがえ)り、

 嵐を払い、僭主を捕らえた。

 厳粛かつ慈悲深き太陽は、

 僭主を許して月と名付く。

 かくてふたつの星は昼と夜を巡察し、

 ふたたび嵐が来ないように備えている。

 いまもまだ、いつまでも。

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