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短編のお部屋

お父さんとフラミンゴ

【しいなここみ様の「瞬発力企画」「お父さん」になります】

どこか遠くでフラミンゴが飛んでいる気がする。


お父さんとの思い出は私のお守り。


◇◇◇◇◇


ウチのお母さんは世間でいうシングルマザーで、私はお父さんの顔を知らない。

知らないと言うよりは覚えていないと言った方がいいのかもしれない。


お父さんとの思い出は少ない。

その中でよく覚えていることがある。


お父さんと2人で動物園に行った日のこと。

私はフラミンゴをじっと見ていた。

ピンク色の鳥が不思議だった。


「この鳥飛ばないね」とお父さんに言った。

「フラミンゴが飛ぶには助走が必要だから、ここでは飛べないんだよ」とお父さんは言った。

「ジョソウって何?」

「うーん、準備運動かな。広い場所で準備運動しないと飛べないんだよ」


それを聞いた私は少し悲しくなった。

飛べるのにここでは飛べない。


場所が変わればこの鳥は飛べるのだろうか。


小学校から中学校へ。

小学校では友達がいなかった。


中学校では友達ができるだろうか。


「大丈夫。」お父さんの声が聞こえる気がする。

動物園に行ってハシビロコウが見たい。

旦那はパンダを見たことがないらしい。ハシビロコウとパンダがいる動物園は…遠い。

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― 新着の感想 ―
然るべき準備運動が行えない動物園ではフラミンゴは飛べないけれども、広い自然環境なら問題なく飛べる。 それはたとえ今は雌伏を余儀なくされていても、環境が異なれば活躍出来る可能性があるという希望にも繋がり…
見事な発想の飛躍! というか、飛翔! お父さん、ありがとう(´;ω;`)
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