コカトリスを追う
初めての執筆です。お手柔らかに
――ヤバいヤバいヤバいヤバい。
俺たちのパーティーは今、頭が蛇尾が鶏の化け物「コカトリス」
と一緒に上半身が鷹下半身がライオンの化け物「グリフォン」に追われている。
ちょっと考えよう僕のパーティーにはドラゴノイドとエルフとドワーフとそれと人間の俺。だからあの化け物を打ち落とす方法はえとえとえと
「エリ!なんかいい感じの魔法ないのかよ!」
「あるけど近すぎて巻き添え食らうわよ!」
「無能ババアが!」
「距離を稼いで!あとババアって言ったことあとで謝ってよね」
「リサナウトと俺でコカトリスをやる。ドローゲルは支援魔法を!」
ただの一般的なドワーフと人でコカトリスとグリフォンを倒せるのか?22歳の人間と111歳のドワーフ。本来威厳あるはずのドラゴノイドの羽でさえ今はまるでしおれた花びらのようだった。
「ケラフト・クロップ・オグ・ホップ《身体強化》」
「ドローゲルありがとう!」
「ゼンエル!まずはコカトリスからやるぞ!」
リサナウトは大きく踏み込み高く飛ぶ。斧が振り下ろされると同時にコカトリスの鶏頭が落ちる。
「なんでしっぽを狙うんだ!リサナウト」
「ム?こちらが尾なのか…」
どうするどうする?もういっそ俺が犠牲になって…けど痛いのは嫌だし。まじでどうする…いやいやこういう時まえにでで戦うのがリーダーってもんだろ!がんばれ俺がんばれおr――――――
「イル・キューレ!《火球魔法》」
火の玉が蛇の頭に当たり即座に燃えカスになる。見事な火球魔法だ。そしてグリフォンはコカトリスが倒されるや否やどこかに飛んで行った。というか
「あぶなかった~。つか怖かったぜ。」
「そもそもゼンエルがコカトリスの卵なんか盗むから…」
「仕方ないだろ!あれを売れば1か月、薬にすれば2か月は何もしなくていいんだぞ。まあ途中で落としたけど…」
「はあ…なにやってんだか。」
とりあえずコカトリスを解体して…ってあれ?
「これは…蛇頭が消し炭になってますね…」
ドローゲルがあきれたように言う。
「コカトリスの蛇頭は解毒剤として使われるのに…エリは何にやってんだか。」
「うるさいうるさい!何よあんたたちそんなに焼肉になりたかったってわけ?」
まあなにはともあれ生き残ることができた。結果オーライってやつさ。
俺たちは今、大陸北部では最大の国家のニーヴルヘイムの国境付近の村に向かっている。ニーヴルヘイムは大陸一過酷な氷結の大地と呼ばれいている。
「だいたいホントにあるのかいエリ?この極寒の大地になんだっけ…貝が派手だっけ?」
「愛の盾・スヴェル!!覚えてないの?」
「(あれそれなんか聞いたことあるような。)」
ドローゲルはそんな思考をほんの一瞬めぐらせた。