**「太陽と悠真の朝の挨拶」**
---
星川太陽は、いつものように元気いっぱいに2年A組の教室に入った。そこには、すでにクラスメイトの陽向悠真の姿があった。
「おお!悠真じゃないか!朝早いな!おはよう!」と、太陽は笑顔で声をかけた。
しかし、悠真は返事をしない。彼は無言で黒板に向かっていた。
「む?聞こえなかったのか?悠真!おはようー!」と、太陽はもう一度声を張り上げた。
「……うるっさいな!一度声をかければ聞こえるよ!」と、ついに悠真は振り返り、少し声を荒げて言った。
「おぉ!聞こえていたのか。悠真、おはよう!」と、太陽はまったく気にせず返す。
「はぁ……。相変わらず声がでかいな、お前は」と、悠真はため息をついた。
「元気なのが取り柄だからな、俺は」と、太陽は胸を張って答えた。
「それで?俺に何か用でもあるのか?」と、悠真は少しぶっきらぼうに言った。
「いや、特に用事はないんだ。ただ悠真の姿があったから声をかけただけだ」と、太陽は素直に答えた。
悠真は呆れ顔で席を立った。「おい悠真、どこへ行くんだ?もう授業が始まってしまうぞ」と、太陽は心配そうに言った。
「トイレだよ」と、悠真は短く返した。
「そうか、授業までには戻ってくるんだぞ」と、太陽は悠真を送り出した。
悠真が教室を出て行った後、太陽は小さくガッツポーズをした。「……今日はいつもより多く話せたぞ!この調子でもっと仲良くなりたいな」と、独り言のようにつぶやいて、自分の席へと戻っていった。
---