出撃、そして
ハンガーには僕の小隊が整然と並んでいて部隊なんて率いたことのない僕にはとても壮観に見えた。
「それではそれぞれシーウィードに乗り込み出撃準備にかかれ。ドローンは半数がシーウィードの直掩、残りは真竜バハムートの生息地に先行し監視せよ。」
『『『了解。』』』
アサルトドロイド達が僕と同じ装備を纏ってそれぞれシーウィードに乗り込んでいき半数のドローンが先に飛び立っていった。
「真竜討伐特別変則小隊出撃!」
言っててなんかすごくテンション上がるなこれ!!
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『WASP-01より指揮官へ。目的地に到着。真竜バハムートと真竜ヒュドラが戦闘しており、付近への降下は危険大と認む。』
「こちら指揮官、了解。追って指示を出すまで現状を維持せよ。」
『了解。』
縄張り争いでもしてるのか…?
地球連邦に所属するまでだったら絶望的になってただろうがこの部隊なら万が一にも負ける心配はないし、他の国なら真竜の素材は貴重だし有用だろうが我々には必要がない、だから無駄に殺す必要もないしこれ片方を助けたら何かと協力してくれるんじゃないか?
「指揮官よりWASP-01へ。争いの原因などはそこから推測可能か?」
『こちらWASP-01。ヒュドラの思念を解読したところバハムートの巣とそこにある財宝をヒュドラが奪おうとしている様子。』
地球連邦はドラゴンの思念まで解読できるのか、すごいな。それにしても意外とくだらないことで争うんだな、いや、人間もそうか…
「こちは指揮官、了解。総員に通達、目標を変更しヒュドラを討伐大将とする。決してバハムートを傷つけることのないように。本機含む全揚陸艇は高高度で待機、先行したドローン隊はヒュドラを討伐せよ。」
うまくいけばバハムートを地球連邦に引き込めるかも知れない。もしできたなら他国と交渉する時にわかりやすい力はこちらに有利になるな、示威行為的な意味で。
『『『了解。』』』
少しずつのんびりやって行こうと思ってます。
虐殺器官いいですよね