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ドーナツ・ステーション  作者: モリス
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ーー・・ーー・・・ーー・ーー

「オイッ!!急げっつってんのがわかんねーのか!あーあぁー車の音が聞こえてきたじゃねぇか、さっさと逃げねーとまた掴まんぞ!!」 

マイペースな奴だとは思ってはいたが今日はやけに動きがトロくさい、そんなんじゃオレだって声を荒げちまう。


ハンマーでブチ破ったショーケースから急いで宝石を搔き集める、腕をワイパーみたいにしてガラス片が混じるのもお構いなしだ、そんぐらい急いでいる。

なんたって今、オレ達は真夜中の宝石店を強盗しに入ってるからだ。

ショーケースを割ったときからキュイーンキュイーン鳴ってるヤカマシイ警報器に耳が慣れてきた頃、ワントーン低いパトカーのウゥウーウゥゥーっつう鳴き声が近づいてきた。この音聞きゃ反射的にゾッとする胃袋や喉のあたりがキュッと締まってオレまで動きがモタモタしちまう。

トロい相棒に構ってる暇なんてない・・・オレだけでも走って逃げようか・・・そんなのが頭過ぎってる時ゃ人間誰でも手が止まっちまうんだ。


丁寧にカットされた宝石に混じり砕けたガラス片の無作為に作られた面たちが一斉に光を浴び輝く

ランダムに反射する有色透明の欠片たちに綺麗だと思いを馳せていれば、これを売っぱらって金にしてやろうなんて数分前の思惑は何処吹く風よ。

しかし、光は呆けていた思考を我へと戻しオレ達の悪事へのタイムリミットを告げていた。


クッソ…いざという時に役にたたねぇ、やっぱドーナツ星人なんてもん相棒にするんじゃなかった…。


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