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僕はアリアさんの後に付いて行って今2階に居る。


「ごめんね、私の部屋2番目に端なの」


アリアさんが2番目に端なら…僕は1番端か…


「ここがファル君の部屋だよ。隣が私だから何かあったら来てね」


「分かりました」


「それじゃあ、また明日」


「ばいばーい」


「お休みなさい」


アリアさん達がそう言ったので、僕も返事をする。


「今日は、ありがとうございました。皆さんお休みなさい」


アリアさん達に返事をした後、アリアさん達は部屋に戻って行ったので、僕も部屋に入って明日に備えて寝たいと思う。

僕はドアを開けて中に入った。


「うわぁぁ、広いなぁぁ」


僕が泊まるところは自分の部屋と同じくらいの広さだった。

僕の部屋は、かなり大きいと思っていたのだがそんな事は無いみたい。

恐らくこの宿の部屋は全てこのくらいの大きさなんだろう。


「ねぇねぇにゃんた!広いね!」


僕は興奮気味ににゃんたに言う。


「ご近所迷惑だから静かにするにゃ」


「ご、ごめん…」


少しうるさかったみたいだ。


「それより今は明日に備えて寝るにゃ」


にゃんたの言う通り今日は明日に備えて寝ることにしよ。


「にゃんたおやすみ」


「おやすみにゃ」


僕はにゃんたにそう言ったあと荷物を置いて布団に入った。

僕は布団の中でいろいろな事を考えていた。

門番さんの言っていたギルドって何だろう?なんかのお店なんだろうけど、まったく分からないや。

それに、にゃんたが契約とか言っていたけど僕した記憶無いんだよなぁ…とか考えていたらいつの間にか眠りに落ちていた。

__________________________________________________


「ファル来たね、それじゃあ始めようか」


待っていましたと言わんばかりに師匠がこちらに来る。

今日の師匠はなんだかいきいきしている…いきいきしてる!?


し、師匠なんでそんないきいきしてるんですか?


僕は恐る恐る師匠に聞いた。

何故かというと師匠がいきいきしてる時は毎回ろくなことが起きない。

例えば、師匠と競争して負けたから特訓10倍とか…競争して負けたから10倍にされたり…あれ?競争で負けて特訓10倍にされた覚えしかないな…とにかく師匠がいきいきしてるといい事が起きない。

そう考えていたら師匠が不意にこう言った。


「それはだね、君をたっぷりしごけるからだよ?」


…ハイ?イマナンテイイマシタカ…?


あり得ない言葉が聞こえたので思わず片言で聞き返してしまった。


「聞こえなかったならしょうがない、特訓50倍にするしかない…」


聞こえてました!物凄い聞こえてました!でも、嘘ですよね?あの特訓10倍でまだまだって言っていた師匠がしごくって一体…僕の人生ここで終わったな…短い人生だったなぁ…


「私が嘘を言うはずが無いだろう?それに勝手に人生を終わらせるな、安心したまえ心が折れる程度で済ます」


はい!?全然安心出来ませんよ!?


「そうだったか?なら、下手すれば心が折れる程度にしとこう」


そういう問題じゃないです!!そもそも心折れるのが問題です!!


「全く文句の多い奴だな」


誰のせいですか!


「知らない。特訓始めるぞ」


えぇ「特訓増やすぞ」分かりました!今日もお願いします!


心が折れなければいいなと思いつつ特訓が始まった…


この特訓が始まってからどのくらい経っただろうか?

僕は立っているのがやっとで師匠のサンドバッグになっていた。


「避けないのか?」


いやっ、避けたいですよっ!?ぐっ!!


思いっきりお腹を蹴られた。

僕は満身創痍なのに師匠はまだまだ余裕そう、流石師匠と言うべきだろう。

しかも、10倍の特訓とかは話にならないほどきつい。師匠がかなり手加減してくれているのが分かった。


「まぁ、今回はこの位でいいか」


へ?今回はって何ですか!まさか、明日も…

僕は師匠に聞こうとしたら視界が揺らいだ。


「今日は…頑張っ…。また……会おう…」

__________________________________________________


「う、ん…んんん!?いてっ」


目を開くとそこにはアリアさんの綺麗な顔があった。

僕は驚いて思いっきり後ろに下がったので壁に頭をぶつけてしまった。

それを見たアリアさんはくすっと笑う。


「ファル君大丈夫?頭ぶつけてたけど痛くない?」


「大丈夫です。それよりなんで僕の部屋に?」


僕は気になったのでアリアさんに聞いた。


「心配になったからかな?」


アリアさんはそう言うと微笑んだ。

アリアさんはやっぱり優しい人だなとか考えていたらにゃんたが起きたみたいだ。


「なんにゃ?」


にゃんたは少し眠そうに聞いてくる。


「にゃんた君も起きたみたいだし、食堂にご飯食べに行こ?」


僕は元気に「はい!」と答えアリアさんの後ろに付いていった。


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