表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

8

僕達が町に入った頃にはもう日が暮れていた。


「アリアさん、ノンさん、ルナさんありがとうございました!」


僕はアリアさん達に感謝を告げた。


「気にしな〜い、それより、今夜の宿どうするの?」


ノンさんに言われて気づいた僕達泊まるとこないや…どうしよう…急いで宿探せば間に合うかなぁ?多分無理だろうなぁ。


「あの、私達が泊まっているところに行けばいいのではないでしょうか?」


ルナさんがそう提案する。


「そうだね」


「いいね!さすがルナ。よしよし」


そう言いアリアさん、ノンさんがルナさんを撫でていた。


「撫でないでください!」


ルナさんは撫でられるの苦手みたいだ。


「私達が泊まっている宿こっちだから付いてきて」


アリアさん達はそう言い歩きだした。


「分かりました!」


「分かったにゃ」

__________________________________________________


数分歩いてにゃんたが質問をした。


「そういえば、どうしてそこまでしてくれるにゃ?」


「確かに僕も思ってました」


にゃんたが僕も気になっていた質問をした。


「うーん、人が目の前で危なかったら助けなきゃって思うでしょ?それと同じだよ。目の前でファル君が危なかった、だから助けた。これじゃ駄目かな?」


アリアさんがそう言いこちらに振り向き不意に微笑む。

それは、まるで天使のようだった…


「どうしたの?ファル君?」


「あっ、いや、アリアさんに見惚れちゃって」


あっ、どうしよう!?つい本当のことを言ってしまった!うぅ恥ずかしい!!


「ふふっ、天然さんがここにいる〜ほれほれ」


ノンさんがからかいながら僕の頬を突いてきた。

いつの間にか、頬突いていたノンさんの手は僕の頬を撫でていた。


「撫でないでくださいっ!」


「もっとさせてよ〜、すべすべしてて気持ちいい〜、ルナもやってみてよ〜」


「いや、でも、嫌がっているみたいですし…きゃっ!」


ノンさんがルナさんの手を掴んで僕の頬につけた。


「嘘…何でこんなにすべすべなの…?」


ルナさんは何かを感じたのかがっかりしていた。


「そんなになの?私も触る」


ルナさんの反応を見てか、アリアさんも気になったようで僕の頬を触る。


「顔が可愛い上にこんなにすべすべ…女装したら分からなそうね…」


「今度させてみる〜?」


「そうだね…」


ん!?何か今アリアさんが僕を女装させるとか言わなかった!?聞き間違いだよね!?ノンさんじゃないし言わないよね!?


「皆さん着きました」


立ち直った?ルナさんが着いた事を僕達に知らせた。


「それじゃあ中に入りましょうか?女将さんにも聞かないといけないし…ファル君駄目だったらごめんね?」


アリアさんが手を合わせてこちらを見る。


「ここまでして貰っただけでも、物凄いありがたいですよ!僕達は無理でも野宿すれば大丈夫です!」


僕が言った通り無理だとしてもアリアさん達にはよくして貰ったし、僕達は野宿が出来るから町の外の草原に行けば問題ない。


「そう言ってもらえると助かるよ」


アリアさんはそう言って宿の中に入って行く。


「あれぇ?アリアぁ?遅かったねぇ、おかえりぃ」


店の中に居た女性が眠そうにそう言った。


「イム、ごめん寝てた?」


中に居た女性はイムさんと言うらしい。


「起きてたから大丈夫だよぉ。この子供は誰のぉ?いつの間に作ったのぉ?」


「違うよ!この子はファル君!15歳のれっきとした成人!」


アリアさんが顔を赤くしながらそう言った。


「えぇ、本当ぅ?10歳ぐらいにしか見えないなぁ」


ぐっ!?やっぱり僕は子供にしか見られない…どうやったら大人っぽく見えるんだろう…


「こら、イム本人が気にしてる事なんだから言わない」


「分かったぁ。その子も泊まることでいいのぉ?」


「うん、お金は私が払うから」


「いいですよ!僕が払います!」


僕は咄嗟にそう言った…あっ、僕お金が無い…


「おじいちゃんからは、町に入るお金しか貰ってないんでしょ?ここは素直に甘えなよ」


「はぃ、甘えさせてもらいます…」


僕は恥ずかしそうに言う。


「これぇ、部屋の鍵だよぉ。アリアの隣にしといたよぉ」


「ありがとう。それじゃあファル君部屋に案内するわ」


僕は元気に「はい!」と答えて部屋に向かって付いていった…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ