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「ふぁぁぁ、凄いなぁ」
僕は町の外壁を見て衝撃を受けていた。
どうやって作ったんだろ!こんな大きな壁!まさか、魔法で作ったのかな!?どんな魔法で作ったんだろうな?うーん、アースウォールでは、流石に作れないよなぁ。
「ファル君?おーい」
ノンさんが、僕の目の前で手を振る。
「驚いてしまったのではないでしょうか?」
「確かにずっと森で暮らしてたら無理はないね」
「そっか、にゃんちゃん何とかして」
ノンさんがにゃんたにお願いする。
「分かったにゃ、ルーしっかりするにゃ」
そう言ってにゃんたは僕の足をペシペシ叩く。
「はっ!すみません。行きましょうか」
「そうだね、ファル君町に入るお金はある?」
アリアさんがこちらを心配そうに見る。
「一応おじいちゃんから貰ってます。」
僕はそう答えてから、バックの中を探る。
出発する時にバックに入れたので、入っている。
「ありました!これで大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫だよ」
一応アリアさんに確認を取った。
そして、門に向かって歩いて行く。
やっぱり、近くで見るとでかいなぁ。
「おや、ローゼの皆さんではないか。そちらの子供は一体誰だい?」
門番さんがアリアさん達に話しかけた。
ローゼって何だろう?アリアさん達のことなんだろうけど。
「こっちは、途中であったファル君、こっちがその相棒のにゃんた君」
門番さんの視線がこちらに来たのでとっさに挨拶をする。
「あっ、僕はファルです!こっちがにゃんた!」
「声が大きいにゃ、あっしがにゃんたにゃ」
少し声が大きかったみたいだ。
「にゃんた君はファル君にテイムされているのかな?」
テイム?どういう意味なんだろう?
僕が考えているとにゃんたが
「ちょっと違うにゃ」
「違う?」
門番さんが聞き返す。
「あっしとルーは契約しているにゃ」
契約?そんなのしたかなぁ…
「契約か…テイムされてるのと一応同じだから大丈夫だね。でも、にゃんた君が何か起こしたら、ファル君が怒られちゃうから気をつけてね」
「分かってるにゃ」
にゃんたは当然分かってると胸を張る。
「ファル君は身分証を持っているかい?」
「持ってないです」
多分持ってないのでそう答えた。
「それじゃあこれを」
そう言って門番さんは、四角いものを渡してきた。
「何ですか?これ?」
僕は分からないので門番さんに聞く。
「これは、仮身分証だよ。1週間しか使えないけど、多分明日にでもファル君はギルドに登録するのだろう?ギルドで登録した後カードが貰えるから、貰えたらここに、この仮身分証を持って来てくれるかな?」
ギルドって何だろう??またもや分からない言葉が出てきたので僕は少し戸惑う。
「わ、分かりました」
「それじゃあようこそ、ツィオへ。ファル君、にゃんた君。ツィオを楽しんで行ってくれ」