第4話 デスゲームへようこそ
たくさんのアクセス感謝します。
今回はヒロインの登場、そしてやっと立てることができたゲームのスタートライン。
無事に主人公の光は生還することができるのでしょうか?
本編へお進みください!
AIプログラムの声が聞こえてくるこの『リストギアー』を見ると短髪の着物を模した装備を着用した女の人が映し出されていた。確かに綺麗な風貌だった。
『愚か者さんのためにキャラメイクについて説明させていただきます。このゲームではあなた自身がキャラとなって動くため、必要な設定はありません。』
「さっきから愚か者、愚か者って・・・」
僕はこのAIプログラムの姿の次に愚か者と言われたことに苛立ちを覚えた。
『そこがまた愚か者の理由です。貴方のその少ない脳で考えてもわかるでしょう。逃げる術はいくらでもあった。なぜ、怪しいと感じた時に逃げなかったのですか?』
「そ、それは・・・」
確かにアナウンス、いや、ツバキさんの言った通りだ。
しかし、なぜそんなことを助言してくれるのだろうか?
「ツバキさんは、一体なにもの・・・」
『ツバキでいいですよ。私はただのAIプログラムであなたの案内役です。無駄話』
「あ、ああ。それじゃあ・・・光で」
『あなたの私生活と真逆の名前ですね。』
ツバキのあまりにもストレートな返しにまた苛立ちを覚えてしまった。
「うるさい!AIプログラムめ!」
『失礼いたしました。それでは本題に入りましょう。職業は特に存在しません。初期武器はランダムで、レベルの概念もありません。本来のゲームのように強い武器を取って地道にレベル上げをして倒すのではなく、あなたの身体能力、技術が必要になります。頭を使って敵に勝つことを考えてください。では幸運をお祈りします。』
ツバキの声がなくなり、目の前が光に包まれた瞬間、草原が広がっていた。側には草花が生えており、上を見上げると満点の青空が広がっていた。
僕はゲーム開始時に化け物が言っていた、一心同体の意味を確かめるために腰に身につけていたサバイバルナイフで左の人差し指に切り傷をつけてみた。
「痛っ・・・なんだ・・・これ・・・」
切り傷から血が滴り落ちていることがわかった。
僕はそれと同時に頭の装置をはずして自分の指を確認すると現実世界の指も切れていたのだ。
「フフフ、これでお前もこのデスゲームに参加したということだ。これでわかっただろ?クリアできない理由が!下手に攻撃を受けることもできまい!」
化け物の声が聞こえてきた。
「どんな小細工をした!」
「お前は特別なルールの意味が理解していないようだな。一心同体。これはお前が動かしているそのキャラが死ねば現実のお前も死ぬ。シンプルなルールだ。ゲームをクリアすれば部屋から出ることができる。それだけだ!帰りたければゲームをクリアしろ!それでは健闘を祈る」
「待ってろ!今すぐ、クリアしてやらあ!」
僕はむきになり指から出た血も気にせず、もう一度装置をつけてゲームを再開した。
リアル世界とのリンク、傷1つ負ってはいけない最悪のデスゲーム!
次回は主人公の光がついに武器を手にする。
果たして使いこなすことはできるのか?
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ではまた、違う物語でお会いしましょう!!