仕事終わりの二人
仕事場へ着くと真奈美は既に着替えを終えていた。
私が挨拶をしながら真奈美もいる
ロッカーへ向かうと
真奈美は私から逃げるようにスタッフルームを出ていった。
他のスタッフとも話してる様子はなかった。
仕事終わりに着替えをしていると、真奈美もやってきて着替えた。
真奈美の、話しかけないでという雰囲気に中々声をかけることができなかった。
ちょうど私と真奈美は同じタイミングで着替え終えた。
すると真奈美は私と出ていくタイミングが同じにならない様に急いで荷物をまとめている。
「ねぇ真奈美、ご飯は今度でいいんで、途中まで一緒に帰れない?」
「え、でも華と使う駅違うじゃん」
真奈美は私と目を合わすことなく、携帯をチェックしていた。
「私、今日用事あるから、そっちの駅使うんですよ」
真奈美は私を見て、ふーんと言うように
二度頷いた。
もちろん用事などないが
今の真奈美と話すにはこれしかないと思ったのだ。
歩きながら、私から話しかけた
「真奈美さ、そういえば今の彼氏どんな人なの?いつもは凄い話してくれるのに最近は全然じゃん」
なぜか今の真奈美には自然とタメ語になっていた。
真奈美はすぐに答えようとしない。
やっぱりいきなり彼氏のことに触れるのはよくなかったかなと思いつつも
駅までの時間は限られている。
少しでも聞き出そうと、また問いかけた。
「家で一緒にご飯食べてるんでしょ?順調なの?」
真奈美は黙ったままだった
「え、もしかして、またもう乗りかえようとしてるの?」
「バカなこと言わないで」
真奈美は声を大きくして言った。
そして立ち止まり、辺りを見渡した。
私を見て少しだけ睨んで、またすぐに歩き出した。
私はビックリして立ち止まったが、
すぐに真奈美の横へ行った。
そして、私は急ぎ足で歩く真奈美を止めるように手を掴んだ
「ねぇ、真奈美最近おかしいよ。どうしたの?話してよ」
私は真奈美の目を見て言った。
「なによ今更。今まで私の話なんて鬱陶しいみたいな顔してたくせに。放してよ」
そう言うと真奈美は手を振り払い駅へと走って行ってしまった。
私はその真奈美を追いかけることはしなかった。
もうそちらの駅には用がない。
私は来た道を引き返していた。
真奈美が言ったことは事実だった。
今まで私は真奈美の話を鬱陶しく思っていた。
しかし真奈美はいつも明るく話してくるからそんなこと気づいていないと思っていた。
私は本当に最悪な人間だ。
また自己嫌悪に襲われた。
少し前の、今までの真奈美の笑顔が
私の頭の中で蘇る。
ごめんね真奈美。
私は一人の帰り道、悲しくて泣いていた。
今日は星が綺麗輝いて澄んだ空。
どこかで雨は降っていますか?




