俊矢の本性
私は俊矢と待ち合わせしている
駅に着いたが、俊矢の姿はなく
近くの壁に腰掛け俊矢を待っていた。
すると前から背の小さめの男と大きい男の二人組がやってきた。
私がホイホイ着いて行くのが男の人には分かってるかの様に昔からチャラそうな男に声をかけられることが多い。
案の定その二人組は私のとこへきて
「ねぇ、今一人?よかったら俺たちと飲みに行こうよ」
背の小さい男が声をかけてきた。
いつもなら話くらい聞いてもいいかなと思う様なルックスであったが、
今の私は俊矢がいるので断った。
しかし一回では諦めず何度も同じ様なやり取りを繰り返したが、
駅ということもあり周りの目があったため
男二人は諦め、苛立ちながらいなくなった。
すると俊矢が現れた。
私は俊矢の顔をみて安心してかけよった。
だが俊矢の表情がいつもと違った。
私は思わず聞いてみた
「どうしたの?」
「今の男なに?誰?知り合い?」
俊矢はむきになって言ってきた。
「え、知らない人だよ。俊矢待ってる間に声かけられただけ。」
「あっそう。」
冷たい俊矢に私は何も言えなかった。
その後、お店に行ってご飯を食べる予定だったが、
俊矢が家に行こうと言うので
再び電車に乗り私の家に行った。
家に着くと俊矢は
先ほどの男たちの話を持ち出し
続けて今すぐ携帯に入ってる連絡先を俺以外は全部消去しろと言った。
私はさすがに拒否した。
すると俊矢は声を荒らげる様に
「今すぐ消せっていってんだろ!」
と言いながら私に向かって机に置いてあったチャンネルを投げつけてきた。
チャンネルは私の腕を直撃した。
「痛いっ。」
私は怖くなって俊矢の前で携帯に入っている連絡先を全て消した。
それをみた俊矢は
人が変わった様に私を抱きしめながら
「ごめん。本当ごめん。」
と謝っていた。
私はただ泣いていた。
でも、ごめんと謝る俊矢に抱かれているうちにそんなことどうでもよくなっていた。
しばらくして俊矢は帰っていった。
なんだか不思議だった。
男の人にこんなことされるの初めてで
凄く怖かったはずなのに、
俊矢を怒らせない様にしないとと
自分を責めた。
それから私は夜遊びも一切やめて
すぐに家に帰りこまめに俊矢に連絡をした。
これも俊矢の命令だった。
仕事の休憩にも必ず仕事の制服を着ている私を写真にとって一緒に送らなければならない。
そんな私を見て休憩が同じになった華が声をかけてきた。
「真奈美さん。最近どうしたんですか?そんな写真ばっか撮って。次は出合い系ですか?」
華は少し呆れと笑いを混ぜたように言った。
私は今までみたいに華に嘘をつく余裕もなく
「今の彼氏。ちゃんと仕事場にいるのか写真送らないと怒るんだ。」
俯きながら言った。
「えっ」
という華の声を聞いて私は、このことを誰かに話したってことがバレたら俊矢が怒るに違いないと思い、続けて華に
「冗談!冗談だよ!気にしないで!親に送るんだ。たまにはね」
そう言って誤魔化した。
華は心配そうに
「本当に大丈夫ですか?」
と聞いてきた。
大丈夫!大丈夫と私は言った。
私は誰にも相談できずにいたが、
気づけば友達と呼べる女の子なんて一人もいなかったことに気づいた。
私にはもう俊矢しかいないんだ。




